2011年7月21日
スペイン マドリード:「英国薬理学ジャーナル」にオンラインで発表されたレヴュー論文によると、大麻の有効成分は特定の神経変性疾患の進行を止めるのに有望であり、臨床試験により評価がなされるべきである。
スペインとイスラエルの研究者からなる国際チームが、従来の治療法に反応しないことの多い変性脳疾患である、ハンチントン病とパーキンソン病の2つの疾患をカンナビノイド(訳注:大麻に含まれる化学物質の総称)が抑制する可能性についての評価を行った。
「カンナビノイドは、大脳基底核に影響を与える最も重大な2疾患であるハンチントン病とパーキンソン病を含む、神経変性疾患の進行を抑制する有望な薬剤である。」と著者らは述べている。
研究者らは、THCとカンナビジオール(CBD)の両方が「2疾患の実験モデルにおいて黒質ニューロンと線条体ニューロンを保護する」事が示されたと述べている。また、「CB(2)(カンナビノイド)受容体の活性化が、両疾患において神経変性の進行の抑制につながっている」とも付け加えている。
著者らは以下のように結論付けている。「カンナビノイドが抗酸化作用やCB(2)受容体を活性化する作用を持つことが、ハンチントン病とパーキンソン病の有望な治療薬であることの理由であると考えられ、これまでに報告されたエビデンスはその可能性を裏付けている。そのため、すぐに臨床評価を行うべきである。」
6月にはスペイン、イタリア、英国からなる国際研究チームが「神経科学研究ジャーナル」において、THCと高濃度CBDの植物抽出物が実験動物のハンチントン病の進行を抑制すると報告している。
別の複数の研究でも、カンナビノイドがルー ゲーリック病やアルツハイマー病などの他の神経変性疾患を抑制する可能性が示唆されている。
より詳しい情報についてはpaul@norml.orgからNORML副理事ポールアーメンターノまでお問い合わせください。研究の全文は「英国薬理学ジャーナル」の「大脳基底核疾患におけるカンナビノイド治療の展望」を参照ください。
Source: NORML NWES
Pot Compounds Offer 'Promising' Treatment Option For Neurodegenerative Disorders, Study Says
Thursday, 21 July 2011
翻訳 とら
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