バリ島のクロボカン刑務所に収監されている日本人からのメール

投稿日時 2012-03-04 | カテゴリ: マナリ亭茶楽助

インドネシア・バリ島の刑務所に収監されている日本人からメールをもらった。そのメールによると、『2010年11月15日にバリ島のングラライ空港にて大麻樹脂約5キロの所持により逮捕、現在ラパスデンパサール、クロボカン刑務所にて19年の刑を服役中』とのこと。
このクロボカン刑務所で最近起きた暴動をAFPが次のように報じている。


【2月24日 AFP】インドネシア・バリ(Bali)島にあるクロボカン(Kerobokan)刑務所で受刑者らの暴動が起き、鎮圧に当たった警官隊との衝突に発展している。インドネシア当局は23日、同刑務所内の外国人受刑者の避難を開始したが、24日になって一旦避難させた受刑者13人を同刑務所に戻した。受刑者側の要請があったためという。

 暴動が起きたクロボカン刑務所は、観光客で賑わうクタ(Kuta)ビーチからわずか数キロの場所にある。19日に受刑者同士のトラブルで1人が刺されたことをきっかけに暴動が発生し、刑務官らも退去せざるを得ないほど激化した。受刑者らは放火や投石などを続け、22日明け方になって警官隊が所内に突入。一時鎮圧されたものの、同日夜に再び受刑者らが刑務所を占拠した。

 同刑務所には、定員の3倍にあたる1105人の受刑者が収監されており、環境の劣悪さに受刑者らの不満が高まっていたという。

 インドネシア当局は、麻薬密売で有罪となったオーストラリア人12人など同刑務所の外国人受刑者60人を避難させることを決め、23日夕刻に避難を開始した。しかし当局者が24日にAFPに匿名で明らかにしたところによると、23日夜にバスで移動させた13人の受刑者らが別の刑務所への移動を拒否したため、元いた施設に戻したという。

 24日現在、刑務所の周囲は放水車や重装備の警官隊が取り囲んでおり、当局が受刑者らの説得を試みている模様だ。

 クロボカン刑務所は、インドネシアでも悪名高い刑務所の1つ。殺人、性犯罪などの重罪犯を含む様々な犯罪の受刑者を収監しており、近年は暴動が相次いでいた。前年6月にも警察の麻薬摘発を機に暴動が起きているが、同刑務所の職員によると、これほど大規模な暴動は過去5年間で前例がないという。(c)AFP/Presi Mandari

http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2860505/8532107

この刑務所に収監されている日本人からもらったメールは以下の通り。末尾の彼の署名は、彼自身の希望による仮名でございます。

2010年11月15日にバリ島のングラライ空港にて大麻樹脂約5キロの所持により逮捕、現在ラパスデンパサール、クロボカン刑務所にて19年の刑を服役中の者です。

麻生しげる氏より数度のEメールを頂き自分の獄中や逮捕前後の手記を書いてみないかとの話を頂きました。

私は現在37歳で24歳からこれまでの時間をほとんどインドや日本以外の場所で過ごして来ました。27歳、33歳の時にもインドでの服役経験があります。1回目は3週間だけの服役でしたがその後、裁判の判決までの間インド、マナリにて4年間裁判を待つ生活を続けその後一旦インド外にでてまたインドに舞い戻り、2009年2月14日に2キロのチャラす所持で再び逮捕。その時は16ヶ月の服役、インドの裁判の判決は両方とも無罪放免でしたがゴアの後、ある人から話をもらいバリ島までカバンを運べば20000ユーロの金を手にできると言われ借金だらけの私は、一発逆転でも狙うかの如く引き受けてしまいバリ島空港の最後のスキャナーのところでばれて今に至ります。

捕まった当初は死刑、終身刑を覚悟してましたが19年になりコレは上手く恩赦を貰えれば10~13年にはなるのでは、と希望的観測をしてます。

何のツテもなく知人もおらず勝手も全く解らぬインドネシアに来て1年経ちましたが特殊な環境下も手伝い少しは周囲の状況が見える様になってきています。

御存知かもしれませんがココ、クロボカン刑務所も日本のソレとは違い、アジアの他国、アメリカ等のように中の風紀、秩序は常に乱れ気味です。しかしイロイロなトコで融通は効きます。

・・・インドの刑務所に比べたら夢のような待遇も多々あります。金がモノを言う、があたりまえに浸透している国民性、そんな気もします。

ともかく今は逮捕されてから今までに自分が感じた部分や裁判で感じた事などを自分なりに書き溜めています。

もし少しでも興味を持って頂けたならご返事頂きたく願います。
これを書き続けるに至っても御社の御協力をお願いいたします。

2012年2月20日
マナリ亭 茶楽助(まなりてい ちゃらすけ)

以下、返信

マナリ亭 茶楽助さま

こんばんは。大麻報道センター主宰の白坂です。
メール拝見しました。

なかなか稀な境遇におられるようで、お見舞い申し上げます。
当方のスタッフ、麻生しげるから話は聞いておりました。
私たちは大麻の合法化を求めて活動している任意団体で、会社ではありませんが、広報活動として運営している「大麻報道センター」のサイトは1日6000ページ程度が読まれています。

事件の経緯や現在の状況などレポートして頂き、広く支援やカンパを求める手段として頂いても構いません。

スカイプは使えるのですか?

取り急ぎ返信まで。

2012年2月20日
白坂@THCJapan

そんな感じで、次回以降、マナリ亭 茶楽助(まなりてい ちゃらすけ)さんの「クロボカン刑務所暴動見聞記(仮題)」を写真入りで掲載します。お楽しみに、というか、なんというか。





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