2011年11月3日(木)
英国 ロンドン ― 精神薬理学ジャーナル(英国精神薬理学連盟の研究誌)にオンラインで公表されたレヴューによると、アルコールの消費は、大麻に比べ、個人や社会に対してはるかに大きな危害を及ぼすという。
ロンドンのインペリアル大学の研究者らは、「大麻とアルコールが肉体や心理、社会に及ぼす危害を相対的に」評価した。その報告の中で、とりわけ長期に渡る大麻の吸引は、精神衛生上のリスクを高めるだけでなく、肺や循環器系に害を及ぼすなど、副作用を引き起こす可能性があると報告している。一方、アルコールは、「世界疾病負担の全体」のおよそ5%に関わる「有害物質」だとしている。
また、「アルコールと大麻を比較したところ、アルコールは大麻に比べて、ユーザ個人にとっては2倍以上、対人的(社会的)には5倍ほど有害だと考えられます。・・・また、その2つの薬物が危険性を与えうる領域において、大麻がアルコールよりも(健康上危険性が)高い領域がほとんどないため、もし大麻の使用に法的な障害がないと仮定するならば、大麻はアルコールより有害だとは言えません」と述べた。
さらに「今回の研究では、個人が、薬物を使えばどうなるかということについて、十分な情報に基づいて判断できるようになるような、理路整然とした、証拠十分な薬物政策の必要性が浮き彫りになりました」と結論している。
詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(メールpaul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Popular intoxicants: what lessons can be learned from the last 40 years of alcohol and cannabis regulation" は、精神薬理学ジャーナルに掲載されています。
Source: NORML News
Study: Alcohol Is "More Than Twice As Harmful As Cannabis"
Thursday, 03 November 2011
翻訳とコメント:bongyo
根拠のない薬物政策を妄信するのがどれだけ危険なことか、ひとりひとりが認識することがほんと大切ですよね。
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