25以上の対照臨床試験でカンナビノイドに「統計的に著しい鎮静効果があること」が立証

投稿日時 2012-07-03 | カテゴリ: NORML News

2012年3月8日(火)
ニューヨーク州ニューヨーク ー 『疼痛に関する臨床ジャーナル』(The Clinical Journal of Pain)で近く公表される文献レビューによると、大麻とその活性成分は、神経障害(神経の損傷などによる痛み)などのさまざまな慢性痛の患者らにとって、安全で、効き目が穏やかな治療法だという。


ニューヨーク大学の理学療法・リハビリテーション科の研究者は、PubMed検索をおこない、これまでに発表された、疼痛治療としてのカンナビノイドを評価するランダムな対照臨床試験のうち、カンナビノイドの有効性を示した試験の割合を調査した。同検索でヒットした56件の試験のうち、38件が対象基準を満たしており、うち「27件(71%)の試験において、カンナビノイドには、経験的に明白で統計的にも著しい鎮痛効果があるという結果が、また、11件(29%)の試験でそれほどの効果はないという結果が得られた」という。

この調査から、カンナビノイドは、治療が困難な神経障害痛の治療に非常に効果的だと言える。また、調査レビューによると「HIV神経障害のような治療が困難なことで有名な病態には、・・・とりわけ天然カンナビノイドの吸引といったカンナビノイド作動性疼痛薬の使用が、安全で、効果的であることがわかった。その証拠も最高レベルのものだ」という。

米国では、人口の5~10%が、人生のどこかの時点で神経障害痛を患っていると推定されている。

調査結果としては、「この既存の臨床試験のデータベースを基に、全体的に見ると、カンナビノイド作動性疼痛薬が、さまざまな慢性痛の患者らにとって、安全かつ、効き目の穏やかな治療法であることがわかります。・・・カンナビノイド作動性疼痛薬の話題は、疼痛薬教育に盛り込んでしかるべきで、臨床研究や経験的治療の試験を継続することは適切なことだ」とされた。

ちなみに、1月に『ハーム・リダクション・ジャーナル』で公表された別の報告では、「神経障害痛の患者らに、オピオイドの代わりに大麻を処方すると、処方薬による疾病率や死亡率が減少する場合があり、大麻の処方が効果的なハーム・リダクション法であると考えられる」とされている。

詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(メール paul@norml.org)にお問い合わせください。また、この研究の全文 ”Cannabinergic pain medicine: A concise clinical primer and survey of randomized controlled trial results” は、The Clinical Journal of Pain に記載されています。

Source: NORML News
Over Two-Dozen Controlled Trials Demonstrate Cannabinoids' "Statistically Significant Pain Relieving Effects"
Thursday, 08 March 2012

翻訳:bongyo





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