精神病患者において大麻使用と死亡リスクの低下が関連するとの研究発表

投稿日時 2012-07-30 | カテゴリ: NORML News

2012年5月31日(木)
メリーランド州ボルティモア ―『精神医学研究ジャーナル』(Journal of Psychiatric Research)で近日発表予定の研究によると、大麻の使用により、統合失調症や、関連する精神異常(PD)患者の死亡リスクは低下するという。

メリーランド州立大学医学部と韓国インジェ大学の研究者らからなる国際チームは、統合失調症または関連する障害を持つ762名の各被験者における半生の薬物使用の影響を評価した。


研究者らは、「大麻の使用者は、大麻を使用していない被験者と比べて、症状と抗精神病薬投与の条件は同じでも、死亡リスク調整変数がより小さいことがわかりました」と報告。その中で、大麻の使用と死亡リスクの関連性は、「大麻使用者の方が、体の機能がよく働いている」からであり、「大麻自体が少なからず健康に良い」からだろうと推測している。

研究者らは、「私たちの知るかぎり、PD患者における大麻やアルコールと死亡リスクについて調べたのはこの研究が初めてです。大麻を使用する被験者の死亡リスクがより低いことがわかったのは、これまでにない発見で、今後より規模の大きい疫学的な研究で再現させる必要があります」と結論づけた。

研究結果については、NORML役員レスター・グリンスプーン博士(精神科医、前ハーバード大学医学部教授)も同様に、再現の成功には期待しながらも、別の試験でその必要性があることに言及した。「この数年以上大麻の文献を読んできて、報告一つ一つにはいくらか懐疑的になって、新しいデータが表に出てくると、とりあえず成り行きを見守るようになりました」

今のところ、大麻の使用と、統合失調症などのPDとの関連性は、まだ十分には理解されていない。これまでの研究の中には、大麻の使用と、より高い認知機能を関連付けたもの(脳の処理速度や語学力の測定で出た高得点の結果など)がある一方、精神異常に罹りやすい人が大麻を使用(特に若年時に多量に使用)すると、同障害が発症したり、悪化したりすることを示唆する研究もある。しかし専門家の中には、そのような関連性は俗説で、「誇張されていて、特に説得力があるものではない」と批判する人もおり、「今のところ、一般市民による大麻の使用が増えると、それに比例して統合失調症や他のPDの発症率が増加するということにはなってはいない」という指摘もある。

詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(メールpaul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Alcohol and cannabis use and mortality in people with schizophrenia and related psychotic disorders" は、'Journal of Psychiatric Research'(『精神医学研究ジャーナル』)に掲載されています。大麻の使用と精神疾患について、詳しくは、以下のウェブサイトにあるNORMLのホワイト・ペーパー "Cannabis, Mental Health, and Context" (『大麻、心の健康とその背景』)に記載しています。
http://norml.org/library/cannabis-mental-health-and-context-the-case-for-regulation

Source: NORML News
Study: Cannabis Use Associated With Lower Mortality Risk In Patients With Psychotic Disorders
Thursday, 31 May 2012

翻訳:bongyo





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