2012年4月4日(水)
組織連盟よりオバマ大統領へ ―「今こそ、大麻政策について新しいアプローチをかける時」
連絡先 ― NORML理事長アレン・セントピエール(電話(202) 483-5500)
NORML副理事長ポール・アルメンターノ(メール paul@norml.org)
ワシントンDCと ― この月曜日におこなわれたカリフォルニア州オークランドのオークステルダム大学への手入れなど、連邦政府の複数の支所による医療大麻提供者や医療大麻患者に対するこのところの攻撃を受け、国内の薬物政策変革組織6団体の連盟は、オバマ大統領と政権に対し、州の医療大麻法を尊重するという、大統領が以前述べた方針に従うよう求めている。連盟は、オバマ大統領とその政権に対し、以下に掲載した書簡の中で、大麻治療に頼っている患者らが合法的に医療大麻を入手できるように規制する州の取り組みを台無しにしている一連の活動を終わらせるよう要請した。
近日中に発表されるというオバマ政権の『2012年度連邦対薬物戦略報告』(National Drug Control Strategy Report 2012)は、医療大麻の患者らだけでなく一般の国民をも脅かす麻薬カルテルや密売人と、大麻の取引をつなぎ合わせている時代遅れの失策である大麻政策に未だ固執する内容になる見込みだ。同連盟のメンバーらは、薬物政策に関する世界委員会(Global Commission on Drug Policy)の委員らや、麻薬カルテルから甚大な被害を受けているラテンアメリカの現任・前任の指導者ら、医療大麻が合法な州の当局者ら、そして、大麻政策へのより合理的なアプローチを訴える数千万の米国民と共に立ち上がる。
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オバマ大統領への書簡 ー 2012年4月
President Barack Obama
The White House
Washington D.C. 20500
Via Fax: 202-456-2461
親愛なる大統領
わが連盟は、大統領が現在戦っている、医療大麻患者および提供者との戦争が見当違いで逆効果だと考える数千万の米国民の意見の表れです。貴政権が対麻薬戦略を毎年作成、発表しているなか、われわれは一丸となって、この問題における大統領のリーダーシップの無さに失望し、深い憤りを感じていることをお伝え致したい。
これまで、16州およびワシントンDCの有権者と選出議員が、大麻の医療的使用を合法にすべきと決定しています。それらの州の多くでは、医療大麻患者への安全な入手先の提供方法なども法律に盛り込まれています。医療大麻の栽培や販売(分配)を可能にするそのような州の医療大麻法によって、大麻販売支配力は、地下組織の犯罪者らから、州が免許制で規制する課税対象の生産者や販売者に実際にシフトしています。
しかし貴殿は、患者らの利益になり、麻薬カルテルから利潤を取り上げているそのような州での実験を祝福する(あるいは、せめて受け入れる)どころか、無視してきました。事実捜査当局は、州法で十分に規制されている専門の医療大麻提供者を踏みつけにしています。われわれには、なぜ貴殿が、州の医療大麻法を尊重するという貴政権の初期の方針に背いているのか、どうしても理解できません。
貴政権による、州公認の医療大麻提供者らに対する不要な攻撃についてわれわれが持つ戸惑いと不満は、(カリフォルニア州)メンドシノ郡監督委員会の委員長であるジョン・マクコーエン氏のコメントに言い表されています。同氏は以前「まるで何か意識的に努力して、医療大麻の栽培と販売を闇市場に送り返しているように思えてなりません。このままでは今後、公共の安全性と環境が一層脅かされることになると思われますが、連邦政府は、そのことは気に掛けていないようです」と述べています。
発表予定の対麻薬戦略は、組織犯罪や麻薬カルテルによる大麻の取り引きを統制するための政策を継続するよう指示するものでしょう。われわれは、このまったくの失策を容認し続けることを支持することはできませんし、支持いたしません。代わりに、ラテンアメリカ諸国の首脳ら、薬物政策に関する世界委員会、そして、今こそ大麻政策への新しいアプローチの時だとの認識で貴殿を選出した多くの国民とともに、立ち上がります。
メキシコでは、この5年強の間に、対麻薬戦争に関わる暴力沙汰でおよそ5万人が亡くなっています。そのような状況なので、対麻薬戦略をすぐにでも再検討し、大麻の栽培と販売について(せめて医療大麻への適用と同程度に)支配力を管理下の市場にシフトさせようとしている州や団体と、対立ではなく、連携していただきたいと思います。
敬具
薬物政策同盟(Drug Policy Alliance (DPA))
禁制反対の法執行機関の会(Law Enforcement Against Prohibition (LEAP))
マリファナ・ポリシー・プロジェクト(Marijuana Policy Project (MPP))
全米カナビス産業協会(National Cannabis Industry Association (NCIA))
全米大麻法変革センター(National Organization for the Reform of Marijuana Laws (NORML))
合理的な薬物政策を求める学生の会( Students for Sensible Drug Policy (SSDP))
複製の送付先 ー
エリック・ホルダー(Eric Holder)(司法長官)
ジェームズ・コール(James Cole)(司法副長官)
Gil Kerlikowske(ギル・ケルリコウスキ)(全米麻薬撲滅対策室室長)
Source: NORML News
Six National Drug Policy Organizations Call on President Obama to End Unnecessary Assault on Medical Marijuana Providers
Wednesday, 04 April 2012
翻訳:bongyo
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