2012年7月26日(木)
ノルウェー オスロ - ジャーナル 事故の解析と予防(Accident Analysis and Prevention)のオンライン版で公表された、研究群の系統的レビューとメタ分析によると、大麻および他の各種違法薬物の使用により、「事故リスクは小さいか中程度増加する」という。
アルボルグ大学(Aalborg University)とオスロの交通経済研究所(Institute of Transport Economics)の研究員は、アンフェタミンや鎮痛剤、抗ぜんそく薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン、大麻、コカイン、アヘン剤、ペニシリン、ゾピクロン(睡眠導入剤)など、合法・非合法薬物の使用による交通事故リスクを評価した。レビューの対象は、非合法薬物または処方薬の使用による交通事故リスクについて評価した66件の研究データ。
研究では、出版バイアス(多大なリスクが判明しなかった研究は発表しないという編集者の傾向)を研究員が調整し、大麻関連での交通事故による負傷や死亡事故の確率は著しい増加がなく、些細な値であることが判明した。(負傷 1.06、死亡 1.25)
一方、アヘン剤(1.44)、ベンゾジアゼピン鎮痛薬(2.30)、抗うつ薬(1.32)、コカイン(2.96)、アンフェタミン(4.46)、ゾピクロン(2.60)はすべて、関係する死亡事故の確率が大麻よりも高かった。また、抗ヒスタミン剤(1.12)やペニシリン(1.12)による事故の確率は、大麻と同等だった。
結論は、「概して、薬物使用に関連する交通事故リスクの増加は少ないと見なさなければならない。・・・若者の高い事故率や、アルコールが関わった事故率の増加と比較すれば、薬物使用によるリスクの増加は驚くほど低い」としている。
一方、別の実験的データでは、大麻とアルコールを混合して摂取すると、いずれか片方の薬物を使用している場合より、交通事故リスクが高くなる可能性があることがわかっている。
詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(メール paul@norml.org)にお問い合わせください。また、この研究の全文"Risk of road accident associated with the use of drugs: A systematic review and meta-analysis of evidence from epidemiological studies"は、ジャーナルAccident Analysis and Preventionに掲載されています。また、大麻の使用と精神運動行動に関する詳しい情報は、以下のウェブページ、NORMLのホワイトペーパー "Cannabis and Driving: A Scientific and Rational Review"に掲載されています。
http://norml.org/library/item/cannabis-and-driving-a-scientific-and-rational-review
Source: NORML News
Cannabis, Other Illicit Drugs, Associated With "Small Or Moderate Increases In Accident Risk," Study Says
Thursday, 26 July 2012
翻訳:bongyo
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