大麻は大麻。酒は酒。そりゃそうだ。

投稿日時 2007-01-05 | カテゴリ: 検証:カンナビス・メド

カンナビス・メドさんの2006年1月30日付トピック情報に「大麻取締法は憲法違反? (1)利点のない大麻」というページがあります。
http://geocities.yahoo.co.jp/gl/east_106/view?.date=20060130

2005年3月、大麻取締法違反被告事件で被告側が出した控訴趣意書に、次の意味の記述がありました:

『大麻はアルコールほどの害がないので、飲酒が合法である以上、大麻所持を禁ずる大麻取締法24条は、憲法14条に違反する』

さて、「害」について考えてみます。
大麻はアルコールほどの害がない、というのはかなり知られた事です。
そして濫用すれば、アルコールはかなり高い確率でおかしなことになります。
しかしうるさいことを言えば、本質的に両者は別物なので、客観的に比べる方法はありません。
両方害がある、というのが正確なのですが、その大小比較は簡単なことではありません。


「大麻はアルコールほどの害がない、というのはかなり知られたことです」とあるように、カンナビス・メドさんは、大麻にはアルコールほどの害がないことをご存知のようです。それも「かなり知られたこと」だとまで書いているのだから、言葉を変えて言えば、大麻にはアルコールほどの害がないことは「公知の事実」だということを筆者はご存知なのでしょう。

大麻とアルコールの比較については、カナビス・スタディハウスさんにも複数の記事が翻訳され、紹介されています。

・アルコールとのリスク比較 英政府系サイトのデータで比較する
Source: UK Cannabis Internet Activists (UKCIA)
Subj: So, what about the health risks the government is always going on about?
Web: http://www.ukcia.org/culture/effects/risks.php#mh

カナビスはアルコールよりも安全な選択
Source: SAFER Colorado
Subj: Marijuana is safer than alcohol!
Web:http://safercolorado.org/safer-doc" target="_blank"> http://safercolorado.org/safer-doc

英科学技術委員会ドラッグ新分類を提言 カナビスはアルコールやタバコよりも害が少ない
Source: BBC News
Pub date: 31 July 2006
Subj: UK: Drug classification rethink urged
http://www.ukcia.org/news/shownewsarticle.php?articleid=11548

しかし、カンナビス・メドさんは、この大麻とアルコールの害の比較について、なんか、負け惜しみのようにも聞こえるんですけど、「うるさいことを言えば、本質的に両者は別物なので、客観的に比べる方法はありません」とのこと。
うるさくはないけど、不可解です。そんなことを言ったら、異なる物質の客観的な「害の比較」自体がそもそも成立しないではありませんか。

ヘロインと大麻だって、両者は、そりゃもう本質的に別物なので、客観的に比べる方法はないのでしょうか? それではハードドラッグとソフトドラッグといった分類すら成立しません。その両者を区別するオランダの薬物政策は客観的な比較ではなく、大臣か誰かの直感とか主観とか実感で決めたのでしょうか?

ソレとコレは違う物質だが、それぞれ、どのような害が、どの程度あるのか。それを科学的に数値化するのは客観的な比較でしょう。

「うるさいことを言えば、本質的に両者は別物なので、客観的に比べる方法はありません」というのは、「アルコールはアルコール、大麻は大麻、別物です」と言っているだけのことではないでしょうか。

(つづく)






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