サル・パラダイス
プレジデント 2012.12.3号
知らないと怖い法律45 脱法ドラッグ 吸っただけで逮捕されることはあるか
なぜ脱法ドラッグを無くすことが難しいのか。
この小森栄弁護士の記事、わかりやすいので、ちょっと復習してみましょう。
(1)まず、脱法ドラッグは、大麻や覚せい剤のように規制対象となっていない。で、規制対象にするには数か月かかり、その間に販売業者は化学式をちょっとかえた新種を売り出してしまう。
(2)でも、摂取すると薬事法に違反する。ただ、業者は摂取しないでくださいと言って売ってるので、取り締まれないそうだ。
さて、(1)に関して包括規制ということも言われているが、それがなぜ難しいのか。いまいち記事からはわからんかったが、要は規制の範囲や条件づけがなかなかできないってことのようです。
最終的な解決策は示されてなくて、まあ時々、脱法ドラッグは危ないですよと宣伝するくらいしか、アイデアは無いってことか。
編集部注:いわゆる薬物問題の根本的な解決は、まず第一に、教育の場や国民への広報において、個別のドラッグについて薬学的に正しい知識を伝えることが肝要であり、第二に、薬物対策としての政策は、薬学的事実に基づいたものである必要がある。
現在の日本政府の薬物対策は、各ドラッグについて薬学的に正しい知識を国民に教えず、デタラメな情報を根拠とした「ダメ。ゼッタイ。」という問答無用の厳罰政策によって、当該薬物によって健康被害を受けた者に対するケアという観点が致命的に欠落していることに最大の問題がある。
そして、この政策維持の目的が、国民の健康に対する配慮どころか、お役人の仕事や天下り利権の維持と拡大に堕してしまっている現実は、大麻取締法問題に限らず、現在の日本が直面しているさまざな重大課題に通底する諸悪の根源だ。そしてそれは、敗戦以来の米国追従政策であるという点においても同根である。(文責:白坂)
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