メイン州の医療大麻

投稿日時 2013-01-08 | カテゴリ: 米国各州の医療大麻制度

メイン州の医療大麻
概要: 住民投票の結果、61%の過半数を以て1999年の11月2日に法案2号(医療大麻に関する新法案)が通過しました。法が施行されたのは1999年の12月22日。医師の「専門的判断」により、「医療大麻の使用が疾患に有効である」とみなされた患者は、大麻の使用、所持、栽培等については州レベルでの起訴を免れる、という制度です。


次の疾病を持つ患者が医療大麻の恩恵をこうむることができます:てんかんやてんかんに伴う諸症状、緑内障、多発性硬化症を含む筋肉の痙攣を伴う病気、AIDSやがんの化学療法(キモセラピー)に伴う吐き気や嘔吐。

 

患者(もしくは主要介護人)は2.5オンス(71.25グラム)までの乾燥大麻の所持が認められており、栽培については成熟した大麻草6株までと決まっています。しかしながら、該当患者は成熟した大麻草6株に加え、「患者が(年間を通じて)必要とする乾燥大麻を確保するために必要な収穫済みの(様々なトリミング段階の)大麻草を所持」することができます。法令で定められた一定量を超えて大麻を所持した患者は、大麻所持罪を「単純弁護」で争うことができます。本医療大麻法案には州による患者登録制度はありません。

互恵条約: 有り。30日間以内の滞在者は、他州に於ける医療大麻患者としての身分証もしくは医師の推薦書を持っている場合に限り、メイン州の書類無しでも法令によって保護されます。但し、このような滞在者はメイン州での大麻の購入はできません。Me. Rev. Stat. Tit. 22, §2423-D (2010)

修正案: 有り。2002年の4月2日に通過した上院法案611号は患者による乾燥大麻の所持量を1.25オンス(約36グラム)から2.5オンス(71.25グラム)まで引き上げるものです。2009年の11月3日の住民投票により59%の過半数で可決された法案5号はメイン州厚生局が120日間以内に患者の登録制度(機密事項)並びに身分証の発行を州政府に義務付け、また州政府公認の非営利ディスペンサリー(大麻販売所)を設けることになっています。

本修正案には該当疾患の拡張が盛り込まれ、次の疾患が医師による大麻推薦の対象となりました:がん、緑内障、HIV、AIDS、C型肝炎、ALS(ゲーリッグ氏病)、クローン氏病、アルツハイマー、爪膝蓋骨症候群、慢性的で衰弱や痛みを伴う疾患(但し、6ヶ月間以上、通常の医療や手術を受けたことがあり、それでも痛みの緩和が見られない者に限定される)、慢性的で衰弱を伴う疾患で、次の症状を伴うもの:悪液質、激しい嘔吐、てんかんやてんかんが原因と見られる疾患、多発性硬化症を含む筋肉の痙攣を伴う病気、もしくはメイン州厚生局で認められた疾病。

修正案(追加): 有り。2010年の4月9日に可決されたLD1811号は、メイン州に8つある厚生局管轄区域につき、ひとつずつの非営利のディスペンサリーを設けることを許可しました。本法令では、ディスペンサリーは患者に大麻や大麻関連商品、大麻に関する教育的出版物などを「入手、所持、栽培、製造、配達、移動、販売、供給」しても罪には問われません。

 

本修正案では、該当患者をはじめて州政府管理による(機密事項の)登録制としました。本修正案は、大麻の所持量さえ守っていれば「(医療大麻に関しては)逮捕、起訴を免れ、また医療大麻患者であるからという理由で諸権利を剥奪されることも無く、民事や企業に於ける罰則をも免除する」という基本的な保護が盛り込まれています。

 

修正案(追加): 有り。2011年の7月24日にLD1296号が通過しました。本修正案は、2010年の、医療大麻登録の義務付けを撤回するものであり、登録していない「患者」も本法令の保護を受けられるようにしました。また、医師が該当患者の具体的な病状をメイン州の厚生局に報告する義務を撤回しました。LD1296号は警察が(法令を守っている限り)医療大麻患者の大麻を押収することを禁止し、他の押収物については7日以内に返還することを義務付けました。最後に、本修正案は、大麻の所持量を1.25オンスから2.5オンスまでに引き上げることを最終決定しました。

医療大麻法案: Me. Rev. Stat. tit. 22, § 2383-B(5), (devil) (1999) (amended 2001)
Me. Rev. Stat. tit. 22, § 2383-B(3)(e) (amended 2001) (increasing amount of marijuana a patient may posses to two and one-half ounces)

介護人制度: 有り。主要介護人とは、該当患者の身の回りの世話をする人をさします。介護人は21歳以上の成人とします。麻薬関連の前科のある人は介護人になれません。主要介護人は患者ひとりにつき2人までと決まっていますが、患者の為に大麻草の栽培が出来るのはひとりまでです。Me. Rev. Stat. Tit. 22, §§2422; 2425 (2010)

コンタクト情報: メイン州の医療大麻に関しては下記までお問い合わせ下さい。
www.mainecommonsense.org
Maine Citizens for Patients Rights
PO Box 1074
Lewiston, ME 04243

Source:NORML Legal Issues
District of Columbia Medical Marijuana
Maine Medical Marijuana

翻訳:麻生しげる





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