2012年11月21日(水)
カリフォルニア州サンフランシスコ:ジャーナル てんかんと性状(Epilepsy & Behavior)に掲載予定の症例報告によると、大麻の吸引により、2名のてんかん患者の発作が著しく減少したという。
カリフォルニア州立大学てんかん研究センターの研究者らはこのたび、重度のてんかんを罹患している43歳と60歳の被験者について、それぞれの大麻の使用歴をまとめた。
報告によると、1人目の被験者は、大麻を吸引することで、1晩平均5~6回の日常的な発作が平均1~2回に減少し、一旦大麻をやめると、1晩に10回の発作が起こるようになった。さらにその後の吸引摂取で、日常的に1晩1回に止まったという。
また、2人目の被験者は、毎日6から8本の大麻タバコを吸っており、それを止めると12時間に5回の発作に悩まされた。
なお、従来の抗けいれん治療の経過は、その2名にとって思わしいものではなかった。
研究者らは、「・・・この症例から、大麻の使用により、少なくとも一部の焦点てんかん患者が抗けいれん効果を得られる可能性があることがわかる。このことで、さらに研究を進める必要性が出てきた」と結論した。
今のところ、てんかん患者への大麻の使用を評価した科学論文には、二重盲式プラシーボ対照研究が2件のみ掲載されており、その2件とも、向精神作用のない大麻化合物であるカンナビジオール(CBD)の日常的な経口摂取に関する研究である。1つ目の研究では、患者8名への30日以上にわたるCBDの投与により、うち7名の発作が大幅に軽減した。しかし、もう1つの研究では、被験者の発作頻度に変化は見られなかったと報告されている。
詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。また、この研究の全文 "Seizure exacerbation in two patients with focal epilepsy following marijuana cessation" は、Epilepsy & Behaviorに掲載されています。
Source: NORML News
Case Report: Inhaled Cannabis Controls Convulsions In Epileptics
Wednesday, 21 November 2012
翻訳:bongyo
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