ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏が大麻の非犯罪化を支持

投稿日時 2013-01-19 | カテゴリ: 海外情報

大麻所持罪は不当に(とりわけ若年層の黒人、ラテン系の)犯罪者を捏造する

州政府の立法議会で、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、情熱的な演説中において、不当逮捕や偏見に基づいた逮捕、そして著しい税金の無駄遣いとして、州内の大麻所持罪のあり方を改正すべき、と訴えました。州知事は法律の不整備を指摘し、少量の大麻所持に関しては一定の規律を設け、罰則を一律化することに言及しました。


法律が公平に機能していないことに関しては、同知事は特定の人種や年齢層が狙い打ちにされている現状を指摘し、財源の無駄遣いと、また大麻所持による逮捕に伴う前科前歴が不当にこれらの大麻事犯を犯罪者に仕立て上げることに憤りをあらわしました。知事は法改正を強く呼びかけると共に、次のようなコメントを発表しています。

「(少量の大麻所持罪は)不公平であり、正しくない。これは終わらなければならないし、今すぐに終わらせるべきだ」

ニューヨーク市では、大麻所持事件があらゆる逮捕者のうちでもっとも多く、しかし、本来はこうあるべきではありませんでした。1977年にニューヨーク州は個人使用の少量大麻所持に関しては、罰則を取り除き、公共の場に於ける大麻所持罪は軽犯罪となりました。1977年の立法議会はこれを下記のとおり明確化しています。

「立法議会は、個人が所持する少量の大麻に関しては、逮捕、起訴、そして刑事罰則が不当であるとの結論に達しました。毎年、この法律は多数の人間の人生を破壊し、重罪犯を検挙するための財源の無駄になっています」

立法府のこのような決定にもかかわらず、ニューヨーク州では、ここ15年で60万人の大麻事犯が検挙されるに至りました。その内、ほとんどの逮捕がニューヨーク市内でのものです。2011年だけで約50000人が逮捕されています。そしてその逮捕の殆どが違憲である、と見られています。

ポケットやバッグ等に大麻を所持していた者は、「公共の場での大麻所持」という名の下に、逮捕されています。これにより、警察は軽犯罪として大麻事犯を逮捕、拘留することができます。しかも、逮捕者の85%は黒人やラテン系の若い男性であり、統計学的には白人の若者層の方が大麻を吸う率が高いということも証明されており、これまた矛盾をはらんでいます。

これは、明らかに人種差別であり、法律の適用が著しく偏っていることを示唆しています。そして、更に、このような人種差別がもたらす弊害は計り知れないが、財政的にも年間7千5百万ドルの税金をを無駄にしています。これは、典型的な、麻薬戦争のもたらした狂気の沙汰と言えるでしょう。

法改正の呼びかけに伴い、クオモ知事は様々な市民団体の協力を得ています。また、知事は警察関係者にも協力者が多数いて、ニューヨークの警視総監のレイ・ケリー氏や、ニューヨーク市の検察官5人(全員)、ローチェスターの警察署長のジェイムス・シェパード氏を含む、大勢の司法関係者が知事の改正案に賛同しています。

40年に及ぶ失敗したドラッグ・ウォー政策の影響により、もっと現実的な法改正が各州で行われています。一方で、ニューヨークの州都アルバニーで州知事が法改正を勝ち取るのは一筋縄ではいかない、との意見もあります。去年、クオモ知事が同種の案を上院に提出した所、ドラッグ・ウォー支持派から猛烈な反対を受け、同案は退けられました。

ニューヨークはアメリカ全体のドラッグ・ポリシーの先端を担ってきた背景があり、それはロッカフェラー時代の著しく厳しいドラッグに対する大弾圧や、あるいはハードドラッグによるオーバードースを回避するために施行された緊急通報制度(訳注:ニューヨークではオーバードースをしたハードドラッグ使用者のために救急車や警察を呼んでもいかなる罪にも問われない制度があります)等を含み、その各州への影響力は計り知れません。

ニューヨークの大麻所持罪やそれに伴う警察の横暴、若年層の黒人やラテン系の男性が主に逮捕・拘留され、就職や住居で差別を受けるというのは時代に逆行しています。まだまだ課題は残るものの、クオモ氏の大麻取締法改正案はこれからの正しいドラッグ・ポリシーの方向性を示唆するものと言えるでしょう。問題が残るのは「ストップ・アンド・フリスク」と呼ばれる強制的な職務質問と持ち物検査が不当に警察により実施されていることにあり、これにより、犯罪者の烙印を押される者が後をたちません。

「ストップ・アンド・フリスク」の最大の問題点はあまりに多くの若者が不当にも逮捕・拘留され、矯正施設などに収監されることにあります」とニューヨーク少年法制理事のキュウン・ジー・ケイト・リー氏は語りました。そして「クオモ氏の今回の改正案は、それが通過すれば、若者にとって、明るい未来を約束してくれるものです。大麻所持 罪に無駄な財源を投入するのではなく、社会に財源を還元し、若者がそれぞれの能力を最大限に発揮できるようにするものです」

Source: TheHuffingtonPost.com
Gov. Cuomo Calls for Reform: Marijuana Arrests That 'Stigmatize and Criminalize... Must End Now'
Posted: 01/09/2013 9:59 pm
Gabriel Sayegh
New York State Director, Drug Policy Alliance

翻訳:麻生しげる





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