2012年10月11日(木)
ワシントンDC: ワシントンD.C.特別区上訴裁判所は来週、連邦法でスケジュール I の禁止薬物に指定されている大麻の再分類の検討を政府が拒否したことに異議を申し立てる訴訟において、1回目の弁論聴取をおこなう。
この訴訟で問題になっているのは、連邦麻薬取締局(DEA)が昨年、NORMLなどからなる公益組織連合が当初提出した行政申立てを却下した際、その手続きが適切だったかどうかだ。連合は申立ての中で、DEAに対し、大麻の現在の分類を再評価するための意見聴取を開くよう求めていた。
連邦法下では、スケジュール I の薬物には次の3つの基準があるとしている。乱用の危険性が高い、米国において治療での医学的な使用が容認されていない、医師の管理下でもその安全性が容認されているとは言えない。2011年に再分類の要請が却下された際、DEA長官ミシェル・リオンハートは、大麻はその3つの基準を満たすとして、次のように報告した。「(大麻の)効能を証明する研究は不十分なうえ、管理も十分ではない。大麻は、正規の専門家は容認していない薬物である。・・・現時点では、安全性や効能を科学的に評価する管理十分な臨床試験での有益性が、知られている大麻使用の危険性を上回ることはわかっていない」
一方、大麻の効能と安全性を評価する臨床試験についての最近の科学的レビューでは、次のように結論された。「現在入手可能なエビデンスに基づくと、大麻のスケジュール I への分類は論証されうるものではない。大麻に医療的価値がないとか、安全性の情報が十分ではないなどというのは、間違っている」。
アメリカンズ・フォー・セーフ・アクセス(ASA)の主任顧問ジョー・エルフォードは、プレス・リリースの中で、予定されている意見聴取についてコメントし、次のように述べた。「医療大麻患者がついに、法定で日の目を見ます。この訴訟で問題になっているのは、わが国の科学的完全性と数百万人の患者の切迫したニーズにほかなりません」。エルフォード氏は、ワシントンD.C.上訴裁判所で今回の訴訟の弁護をおこなう。この訴訟の口頭弁論は、10月16日月曜日に予定されている。
NORMLは1972年、DEAに対して同じような再分類の申し立てをおこなったが、この件について連邦の意見聴取が初めておこなわれたのは1986年のことだった。DEAの行政法判事フランシス・ヤングは1988年、大麻はスケジュール I の禁止薬物の法的な基準を満たしておらず、再分類されるべきとの判定を下した。当時のDEA長官ジョン・ローンはヤング判事の判定を却下したが、その判定は1994年、同上訴裁判所で承認されている。
その後の1995年、前NORML理事長ジョン・ゲットマンが別の申し立てをおこなったが、2001年にDEAはこれを拒否している。
この訴訟についての詳しい情報は、http://safeaccessnow.org に掲載されています。また、大麻の再分類を求めた2002年の申し立てについての追加情報は、http://www.drugscience.org/ に掲載されています。
Source: NORML News
Appeals Court To Review DEA's Dismissal Of Cannabis Rescheduling Petition
Thursday, 11 October 2012
翻訳:bongyo
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