ロードアイランド州の医療大麻

投稿日時 2013-03-23 | カテゴリ: 米国各州の医療大麻制度

ロードアイランド州の医療大麻
概要: 2006年の1月6日、「エドワード・O・ホーキンズ氏とトーマス・C・スレイター氏の医療大麻新法案」が可決された即日、本法案が施行されました。同法案は、州レベルに於ける、大麻の医療目的での使用、所持、栽培については、刑事告訴を免除する、という制度です。


但し、医療大麻患者としての資格を得るには、医師から書面により「医師の専門家としての判断に於いて、医療大麻の治療効果が、大麻がもたらすかもしれない健康被害を上回る」とみなされなければなりません。

本法案の対応疾患は次の通り:悪液質、がん、緑内障、C型肝炎、慢性的な衰弱をもたらす痛み、激しい嘔吐感、てんかんやてんかんに伴う諸症状、激しい慢性的な筋肉の痙攣をもたらす病気(多発性硬化症やクローン氏病も含まれますが、このふたつの疾病に限定されません)、悪化したアルツハイマー。

他の疾患については、ロードアイランド州厚生局の許可がいります。患者、もしくはその主要介護人は、2.5オンス(71.25グラム)までの乾燥大麻、あるいは成熟大麻草12株までの所持、栽培が室内でのみ、許されています。本法案では、州管理による、守秘義務のある、医療大麻患者の登録と、身分証の携行が義務付けられています。厚生局に登録を怠ったものの、医師からの医療大麻推薦状をもつものは、裁判にて「積極的抗弁」(訳注:医療的必然性)を争うことができます。

互恵条約: 有り。衰弱の伴う疾病を患い、(医療大麻)身分証もしくはそのようなものを保有する患者の場合、大麻を医療目的で使用出来ます。また、衰弱の伴う疾病を患っている者の医療大麻の摂取の援助をする者(介護人)も本法案で守られています。R.I. Gen. Laws § 21-28.6-4(k) (2006)

修正案: 有り。2007年の6月、ロードアイランド州の上院と下院議会は、本法案を暫定的な措置から、永続的な法律へと格上げしました。

更なる修正案: 有り。2009年、ロードアイランド州の立法議会は、州の認可による、非営利団体の医療大麻総合薬局(コンパション・センター)の設立を許可し、これらの医療大麻総合薬局は、患者や主要介護人の為に大麻を確保、所持、栽培、配達、移動、供給、配給することが許可されました。ロードアイランド州の厚生局がこれらの医療大麻総合薬局の認可や管理を任されることになりました。医療大麻制度に関する書類のコピーは下記の住所もしくはウェブサイトまで:

Cannon Building, Room #201, Rhode Island Department of Health, 3 Capitol Hill, Providence, Rhode Island

Department's website: http://www.health.ri.gov/ or the Secretary of State's website: http://www.sos.ri.gov/rules/, by calling 401-222-7767 or by e-mail to Bill.Dundulis@health.ri.gov.

しかし、2011年の10月、ロードアイランド州知事のリンカーン・チャフィー氏は、医療大麻総合薬局の許認可制度を半永久的に反故にしました。これについて、同知事は次のように語りました。

「私が達した結論では、ロードアイランド州の現行法では、このようなコンパション・センターを制度として設けることは出来ません。なぜなら、私は米国司法省と米国連邦政府のロードアイランド州担当検事により警告を受けたからです。つまるところ、ロードアイランド州が実施しようとしていたような、(医療大麻総合薬局による)大掛かりな栽培や供給を行うとすれば、連邦政府の積極的な強制捜査の対象となってしまうからです。連邦法に抵触する医療大麻の栽培と供給システムを確立することによって、(ロードアイランド州が)連邦政府の捜査機関のターゲットになることは間違いありません。私は今期の州議会が、連邦政府が介入しないような、患者と介護人の為の、新しい医療大麻法案を提案することに期待をしています」

更なる修正案: 有り。2010年、立法議会は、下院法案8172号によって、医療大麻患者のプライヴァシーを保護する目的で患者のカルテや病歴情報等の守秘義務を徹底化しました。同法案には、次のような項目があります。「該当患者によって提出された病歴や主要介護人、担当医の情報については、州政府には徹底した守秘義務が生じます。これには1996年に連邦法で定められた保健衛生関連法案が適用され、ロードアイランド州の公の情報とは別個に扱われます。但し、ロードアイランド州厚生局の職員による、職務上に必要な情報をアクセスする場合に於いては、この限りではありません」

更なる修正案: 有り。2012年の5月22日、州知事のリンカーン・チャフィー氏は、上院法案2555号に署名しました。本法案は、州の管理による、3つの小規模な医療大麻総合薬局(コンパション・センター)を認可するのが目的です。本法案によると、医療大麻総合薬局は、敷地内での大麻草150株(成熟大麻草は99株)までの栽培が許されます。また、このような施設は一度に1500オンス(約42.5キロ)までの乾燥大麻の所持が許可されます。チャフィー知事は、過去にも同様な制度を「連邦政府の介入を恐れるあまり」中止しようとしましたが、この法案は施行されました。

医療大麻法案: The Edward O. Hawkins and Thomas C. Slater Medical Marijuana Act, R.I. Gen. Laws § 21-28.6 (2006)

介護人制度: 有り。介護人は21才以上の成人とします。主要介護人は5人までの該当患者の医療大麻摂取を援助することが出来ます。R.I. Gen. Laws 1956, §21-28.6-3 (9) (2006)

コンタクト情報: http://www.health.state.ri.us/ http://www.health.ri.gov/hsr/mmp/index.php
もしくは、ロードアイランド州厚生局、104号室、3 Capitol Hill, Providenceまでお訪ね下さい。

更に詳しい情報は:http://ripatients.org/ まで

Source:NORML Legal Issues
Rhode Island Medical Marijuana

翻訳:麻生しげる





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