ニューヨーク市発:罪状の軽い大麻関連罪での逮捕者が後に凶悪犯罪を犯す可能性は低い

投稿日時 2013-03-27 | カテゴリ: NORML News

2012年11月29日(木)
ニューヨーク州ニューヨーク:人権侵害を中心に取り扱う国際的な支持組織ヒューマン・ライト・ウォッチ(Human Rights Watch)が金曜日に公表した調査によると、ニューヨーク市において、罪状の軽い大麻違反者を逮捕および起訴しても、暴力犯罪を減らそうという法執行機関の試みに長期的に及ぼす影響はほぼないか、ないに等しいという。


この調査では、ニューヨーク州刑事司法サービス(New York Department of Criminal Justice Services)のデータがレビューの対象にされた。研究者らは、2003年から2004年までに公共の場所での大麻所持で逮捕[ニューヨーク州刑法221.10項]された際、前科がなかった約3万人のその後の犯罪歴を追跡調査。少量の大麻所持違反での逮捕者が、その逮捕後に別の、より深刻な犯罪行為に関わったかどうかを評価した。

 

報告では、「大麻での逮捕者の3.1%がその後、調査範囲の6年半から8年半の間に、1件の、また、0.4%が2件以上の重い暴力犯罪で有罪になっている。つまり、追跡調査した3万人のうち、1,022人がその後暴力犯罪で有罪になっている。なお90%(26,315人)はその後、いかなる重罪の有罪判決も受けなかった」とした。

また、調査によると、ニューヨーク市警が公共の場所での大麻所持で逮捕した人の数は、他のいかなる違反者よりも多いという。警察は、1996年から2011年までの間に大麻所持という軽罪で50万人以上(586,320人)を逮捕した。中でも、2010年から2011年までのたった2年間の逮捕者は、約10万人に上った。また、逮捕者のうち圧倒的多数は、アフリカ系またはラテン系の国民で、25歳以下の若者だった。

研究者らは、次のように結論した。「年齢、性別、人種を考慮に入れても、対象とされた、大麻での軽罪の初犯者のうち、別件の重罪または重罪の暴力犯罪で有罪となった人の割合は、本国(米国)の総人口における同等の人々の割合よりも低いようです。・・・今回を含むいかなる研究結果からも、軽罪で逮捕することが、効果的かつ公正に将来重罪犯罪者になりそうな人を判別する方法だとは言えません」。

ニューヨーク州法下では、25グラムまでの大麻の私的な所持は非犯罪の民事召喚とされ、100ドル以下の罰金が課せられる。一方、公の場所での所持は、いかなる量でも軽犯罪となっている。

民主党のアンドリュー・クオモ知事は、この『公の場所』という抜け穴を無くすよう議会に持ち掛けた。しかし、その試みも結局は、上院多数派のリーダー、共和党ディーン・スケロス議員によって却下された。スケロス議員は、「両耳に10本ずつジョイントを挿して歩き回ることができて、それがただの法律違反というのは間違っていると思う」と主張していた。

クオモ知事は10月、2012年度ニューヨーク州警察講習の卒業式典で、ニューヨーク市で急増している大麻関連の逮捕率を減らすための法改正をする前向きな考えが議員らになければ、特別立法議会を招集する「考えはない」と述べた。

詳しい情報は、NORML理事長アレン・セント・ピエール(電話:(202) 483-5500)にお問い合わせください。また、この研究の全文 "A Red Herring: Marijuana Arrestees Do Not Become Violent Felons" は、以下のウェブサイトで閲覧可能です。

Source: NORML News
New York City: Those Arrested For Minor Pot Offenses Unlikely To Subsequently Commit Violent Crimes
Thursday, 29 November 2012

翻訳:bongyo





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