分岐点を過ぎて

投稿日時 2013-05-05 | カテゴリ: 白坂の雑記帳

大麻草検証委員会幹事の赤星さんからの回答を3日に掲載した。「大麻専門のトリートメント・センター」は白紙撤回するとのこと。「カンナビノイド研究推進法案」の署名については、9月まで集約を続け、国会議員を通じて請願として提出するそうです。


大麻の医療目的使用を懲役刑で禁じている「大麻取締法第4条の2と3の削除」だけに焦点を絞った改正法案を運動側で用意し、法改正の請願署名活動として、運動体だけでなく、大麻やヘンプ関連で経済活動を行っている事業者たちにも呼びかけ、広範な人たちの協力を可能にする内容の展開とし、ネットファンドなども使って募金を呼びかけ、新聞や雑誌に署名用紙付きの意見広告を出し、最低でも国会議員1名を当選させることができるだけの署名数を目標とし、衆院選などのタイミングで期限を切り、紹介議員を通じて国会に提出する。そのような構想としてこの企画を提案し、協力してきた者として、残念です。

仲間たちと協議のうえ、大麻報道センターとしては、できれば大麻草検証委員会として提起した改正法案をブラッシュアップし、これまでに集約した署名も活かしつつ、前田さんが再起動をかけているNPO法人医療大麻を考える会や、ヘンプ系で事業活動を行っている人たちにも協力を呼びかけ、大麻の医療使用に向けて、まずは研究を可能にする、誰もが賛成しやすい法案として、大同団結する方向性を、私は昨年の秋から模索してきました。が、力量不足で話をまとめることができませんでした。

大麻報道センターとしては、「大麻取締法第4条の2と3の削除」を内容とする改正法案について、大麻草検証委員会で却下された、麻生しげる提案の通称「医療大麻研究法案」として、請願署名を独自に始めようという意見も出ていました。が、署名活動は、明確な目標や戦略、作戦がないと意味がない、うまくいかないと思うので、できれば大同団結をと思い、そのためにいろいろ根回しなどしつつ、THC単独で署名活動を開始するのは控えてきました。

大麻報道センターの基本的なスタンスは、大麻取締法を規制緩和し、個人的に使う大麻の栽培や所持については、現在の大麻取扱者免許制度を活用するなどして管理し、刑事罰の対象から除外することを求めるものです。いわゆる「合法化」です。個人的な大麻の使用には、嗜好目的だけでなく、医療目的も含まれます。

法制度の下で医療大麻に道を開くには、大麻取締法第4条の2と3の削除は不可欠で、それによって大麻の臨床研究も可能になります。その意味で、法改正を求める取り組みは、「第4条の2と3の削除」が焦眉の急であり続けるだろうと思います。この間、その認識が一定程度広がったことは、ある意味で「成果」と言えるかもしれません。

法律論としては、上述したような法改正の取り組みが今後も模索されるだろうと思いますが、一方で、現実論としての取り組みも不可欠だと私は考えています。大雑把に言えば、それは現実的な要請から法解釈を行う実践的な取り組みです。

法律論と現実論。今後、大麻報道センターとしては、というか、私としては、現実論からの取り組みに労力を傾注してみたいと思っている、快晴の端午の節句であります。面白そうに泳ぎましょう。





大麻報道センターにて更に多くのニュース記事をよむことができます
http://asayake.jp

このニュース記事が掲載されているURL:
http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=3067