新潟麦酒株式会社(新潟県新潟市西蒲区越前浜5120/代表取締役 宇佐美 健)が「国産麻の実エキスを配合した発泡酒」として販売している「カンナビシン」に、実際は「麻の実エキス」など入っていないという疑惑が生じている問題を7月5日にお伝えした。
「国産麻の実エキスを配合した発泡酒」としてJR東京駅でも販売されているという「カンナビシン」は、環境学博士として各地で講演会などを行なっている赤星栄志氏の企画によるもので、赤星氏自身が販売した分については1本あたり何十円だかの手数料が新潟麦酒から赤星氏に支払われるという。
この「カンナビシン」に先立って約10年前から販売されている発泡酒「麻物語」も、「麻の実のエキス」が入っていることを売り文句にしているが、新潟麦酒に原材料の「麻の実」を卸している会社の納品履歴と、「麻物語」の販売実態を照らし合わせると、全く計算が合わない。「麻物語」には、賞味期限切れの「麻の実」がごく微量入っているだけか、もしくはロットによっては全く入っていない疑義が、以前から関係者の間では囁かれていた。
「麻物語」は、大麻への偏見が根強い日本社会において、少しでもそのイメージ改善に役立てばと、ヘンプや大麻といったキーワードを中心に活動する者たちが、レストランや店舗やイベントで販促に協力してきた経緯もある。もしこの「麻物語」や「カンナビシン」に「麻の実のエキス」が入っていないなら、赤星氏と新潟麦酒は、そのような者たちを長年に亘って騙し、裏切ってきたことになる。
「麻物語」と「カンナビシン」に、それぞれどのくらい「麻の実のエキス」が入っているのか。今月10日付で掲載した拙稿に書いた通り、新潟麦酒に確認したところ、回答できないとのことだったが、同時に「揉めるんだったら売る気はない」と、今月一杯で販売を中止すると宇佐美社長は明言した。
今月19日、友人に教えられて気がついたのだが、新潟麦酒のウェブサイトに、『「麻物語」「カンナビシン」終売のおしらせ』と題する告知が掲載されていた。その告知文には次のように書かれている。
--------引用開始--------------
このたび突然に『麻の実の味がしない。詐欺ではないか。訴えよう。』などと言われて大変困惑しております。
--------引用終了--------------
少なくとも私は「麻の実の味がしない」などとは言っておらず、「麻の実のエキスが入っていないなら詐欺ではないか。訴えると言っている者たちもいる。」と伝えた。
この『麻の実を使用した商品の終売に関するお知らせ』という、顧客向けに送付されたPDF文書の内容に、私は納得できない点があり、20日付けで改めて新潟麦酒に質問書を書面(メールとFAX)で送付した。以下、転載する。
新潟麦酒株式会社
代表取締役 宇佐美 健 様
前略失礼いたします。
私は過日、御社で製造販売されている発泡酒「麻物語」と「カンナビシン」に、麻の実のエキスがどのくらい入っているのかを問い合わせた者です。
御社ウェブサイト(http://www.niigatabeer.jp/)に『「麻物語」「カンナビシン」終売のおしらせ』という告知が掲載されていることを昨日知り、『「麻の実を使用した商品」の終売に関するお知らせ』と題された顧客向けPDF文書(http://www.niigatabeer.jp/img/asasyuubai.pdf)も拝読しました。その文中、次のように書かれています。
--------引用開始--------------
一部より「麻の実」の使用量について、疑問視する声が上がってきました。弊社といたしましては、これら麻製品を企画した赤星栄志氏と決めた使用量を入れ製造販売してきておりましたが、このたび突然に『麻の実の味がしない。詐欺ではないか。訴えよう。』などと言われて大変困惑しております。このような状況下では麻の実を使用した商品を今後も販売していくことはできないと判断いたしまして今回の終売という決断に至った次第です。
--------引用終了--------------
これではまるで、「麻の実を使用した商品」には何も問題はないのに、一部の者が突然に、火のないところに煙を立てて、謂われのない文句をつけたかのように読めます。私?
しかし、事実はそうではありません。
御社が製造販売している「麻の実を使用した商品」に、本当に「麻の実」が入っているのか?という疑義は、「このたび突然に」出てきた話ではなく、自ら経営するレストランで「麻物語」をメニューに加えてお客さんに提供していたオーナーなどが、2006年からメールや口頭で繰り返し赤星氏に聞いていたのに、言葉を濁してずっっっっっっっと回答がなかったのです。
そもそも、「麻の実の使用量」などに問題がないなら、疑問視する声が出た際、製造販売責任者として、「麻物語」と「カンナビシン」それぞれに、どのくらい「麻の実のエキス」が入っているのか説明すれば済む話ではありませんか。
「カンナビシン」にどのくらい国産の麻の実のエキスが入っているのか、私が電話で問い合わせた際、宇佐美社長は「文書で出してください」とのことでした。
私は、「麻物語」と「カンナビシン」の販売を中止してくれるのなら、それでおしまいにしようと思ったのです。
『国産の麻の実エキスが入っていると缶に書いてあるカンナビシンには、本当は麻の実のエキスなど微塵も入っていない』
そのことを公の場で明らかにして、新潟麦酒さんの信用を傷つけるようなことをすることもあるまいと思ったのです。
終売の告知が、「諸般の事情により」とか「原材料の入手が困難になり」といった釈明文であったなら、私はもう何も言うつもりはありませんでした。私は、庶民の情けで、逃げ道を残しておいたのに、社長は、まるで言い掛かりでも付けられたかのような責任転嫁の説明をしています。
てっきり、私は、不良在庫になった「麻物語」や「カンナビシン」でも手土産に、この度は事実をバラさないでくれてありがとうございました、と、社長が訪ねてくるのではないかと思っていたのですが。
「麻物語」を購入したことのある消費者として、改めてこの文書でお尋ねします。
1.「麻物語」には、どのくらい「麻の実のエキス」が入っているのですか?
2.「カンナビシン」には、どのくらい「国産の麻の実のエキス」が入っているのですか?
7月23日(火)までに、下記のファックス番号宛かメールでご回答ください。この書面と回答は公開を前提とさせて頂きます。
ご対応によっては、事実を立証するため、カンナビシンの缶に「国産麻の実エキス」が入っていると書いてあることすら社長自身がこの5月まで見落としていた事実や、カンナビシンには茎しか入っていないことを社長自らが認めて語っていること、そのメールの内容や録音を公開させて頂きます。
ご回答、よろしくお願い申し上げます。
草々
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大麻報道センター [THC Japan]
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主宰 白坂和彦
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〒399-8301 住所・電話番号・FAX番号
今日23日を回答期限としたが、16時20分現在、回答はない。
引き続き赤星栄志氏にも何度もメールで問い合わせているが、ナシのツブテである。講演会はやってるらしいのだが。
この件、続報する。
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