2013年7月18日(木)
ペンシルベニア州フィラデルフィア:米国依存症関連ジャーナル(The American Journal on Addictions)のオンライン版で公表されたデータによると、メサドン維持療法を受けている被験者が大麻を使用すると、アヘン剤離脱症状が緩和するという。
フィラデルフィア州トーマス・ジェファーソン大学ファーバー神経科学研究所(Farber Institute for Neurosciences)の研究者らはこのたび、メサドン維持療法を受けている91名のアヘン剤依存者における大麻の使用について評価。
メサドン療法を求めていた被験者のうち、大麻の使用歴を認めた人々は、(使用したことがない人々に比べ)「アヘン剤の入手に掛ける日常の支出がはるかに少ない」ことがわかった。
研究者らはさらに、被験者が治療中に大麻を使用することにより、アヘン剤離脱の客観的尺度になるよう設計された指標、臨床アヘン剤離脱尺度(COWS)における離脱の重症度が減少することを報告。「カルテ・データを参照したサンプル患者の一部において、大麻の使用が増加すると、アヘン剤離脱の重症度が軽減することがわかった。この結果から、離脱症状がメサドンによって誘発されている場合、その重症度の軽減に大麻が果たし得る役割がわかる」とした。
そして次のように締めくくった。「これまでの研究結果は、アヘン剤依存の治療中におこなわれることになる、とりわけカンナビノイドシステム・オピオイドシステム間の相互作用を目標にする全く新しい治療介入の根拠になり得る」。
同じく The American Journal on Addictions で公表された2009年の研究では、アヘン剤依存の被験者らが大麻を中程度使用すると、ナルトレクソン治療に改善が見られたことが報告されている。
詳しい情報は、NORML副事務局長 ポール・アルメンターノ(メール:paul@norml.org)にお問い合わせください。また、この研究の全文 "Impact of cannabis use during stabilization on methadone maintenance treatment" は、The American Journal on Addictionsに掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Marijuana Use Associated With Decreased Symptoms Of Opiate Withdrawal In Subjects Undergoing Methadone Treatment
Thursday, 16 July 2013
翻訳:bongyo
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