大麻取締法と白坂の逮捕劇について

投稿日時 2013-11-05 | カテゴリ: お知らせ

大麻草にはマスコミや教育現場で言われているような有害性はない。むしろ、予防医学的に、或いは代替療法として、健康に良いものだ。一万歩譲って大麻草に多少の有害性があるとしても、それを摂取するか否かは個人(成人)の選択肢であって、政府にどうのこうのと言われる筋合いのものではない。ましてや、たかが大麻草の栽培や所持を懲役刑でもって禁止する日本政府や、大麻草について数々の嘘を喧伝する日本のマスコミは言語道断の人権蹂躙である。誰かが大麻を吸って他人に迷惑が及ぶとか、個人への健康被害が考えられるから懲役刑という理論は、「風が吹けば桶屋が儲かる」式の没論理的な思考停止に他ならない。大麻取締法は明らかに幸福追求権や生存権を侵害している。
大麻草が2次的犯罪の温床になることはまず考えられない。あるとすれば、それは金銭や縄張りを巡るトラブルで、これはメキシコやコロンビアのカルテル等にとりわけ顕著な傾向だが、これは大麻草の需要と供給が制度的に管理され、大人の嗜みや医療大麻として合法化されれば、避けられるたぐいの悲劇である。又、酒を飲んでDVや路上での喧嘩等、暴力行為に及ぶ人がいる中、大麻草を吸ってこのような行為に及んだという話はついぞ聞かない。大麻草は人を平和な気持ちにさせる効果がある。そして、アルコールには致死量があるものの、大麻草にはこれがない。従って、大麻草は安全と言わざるを得ない。これまでの判例で、「大麻の有害性は公知の事実である」というのがあるが、これは正しい情報を政府が持っていないということの証左に他ならない。このような官吏たちには大麻報道センターの膨大な資料の一読をお勧めする。

大麻草(医療目的、嗜好目的共に)を巡る世界的な規制緩和(医療大麻の導入、大麻草の非犯罪化や合法化)が進む中、日本と東南アジア諸国、中東の一部等がアナクロニズムの極みとしか言いようがない、厳しい大麻取締法を依然として見直すことをしない。歴史的には、これらの国の多くでは、衣食住の為に大麻草のあらゆる部位(花穂や葉や茎や種子等)が余すところなく使われ、日本では五穀のひとつとして、大麻草が重要な役割を担って来た。大麻草は神事にも欠かせない。日本の大麻草は、少なくとも縄文時代にまでその歴史は遡り、世界でもっとも古い大麻草の種子が縄文土器の中から発見されている。当時は民間療法やシャーマニズムの一環として、大麻草の喫煙習慣もあったに違いない。

そして更に素晴らしいことには、大麻草は色々な疾病に効く。リウマチ、多発性硬化症、悪液質、抗がん剤の副作用等に絶大なる威力を発揮する。大麻草に含まれる成分(THCやCBD等)が約250の疾患に有効だというのが世界の常識になっている。日本も戦後すぐまでは、インド大麻草チンキ等の商品名で医療大麻が薬局で売られていた。大麻草を日本で禁止したのは、ダグラス・マッカーサー率いるGHQで、これは化学繊維業界や製薬企業、アルコール会社の利権を守る為というのが正解ではなかろうか。つまり、日本での大麻取締法の施行は、アメリカの産業政策の一環であった。それに、アメリカのかつての大麻草への尋常ならざる憎悪は、人種差別による所が大きい。これは、大麻草の喫煙習慣が社会の底辺の労働者であったメキシコ人や、黒人ジャズミュージシャンによって爆発的に広がったからである、というのが定説になっている。そのアメリカ(大麻取り締まりの総本山)でさえ、約20州で医療大麻が合法化され、16州で大麻草の少量の単純所持が非犯罪化されている。日本の大麻取締法も見直すべき時がとっくに来ている。大麻取締法の被害者は、年間3000人にも及ぶのだ。

さて、大麻報道センター主宰の白坂の逮捕劇について考えると、腑に落ちない点がいくつもある。まだ詳しい情報が入ってこないので、なんとも言えないが、マスコミ報道を読んでいる方はお気づきであろう。「キャンプ場で大麻パーティーをやっている」と通報があったとされる、「あとの祭り」では、大麻草は一切確認されなかった。その後、白坂は家宅捜索をされて、逮捕されるに至る。たったの5g弱の単純所持である。捜索令状は事前に用意してあったのだろうか?それとも、任意同行という名の強制捜査だったのか。そして、白坂はずっと接見禁止のまま、大麻取締法と代用監獄制度の被害者として、長野県の某警察署で留置されたままである。保釈も一度は許可されたものの、検察側が抗告して保釈決定取り消しになった。公判の日程も未だ決まっていない。いずれにせよ、白坂本人は争う構えを見せて、意気揚々としている、との情報が弁護士経由で入って来た。「問題は大麻にあるのではなく、大麻取締法にこそある」と白坂は供述しているという。決して、経済的に豊ではない白坂の裁判を支援するという方、大麻草の素晴らしさを知っている方、大麻報道センターとしては、近々「あとの祭り」基金を設立するつもりなので、その折にはカンパのご協力をお願いする次第である。

THC英語版編集長
麻生しげる



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