2013年8月15日(木)
モンタナ州ボウズマン:『法律・経済ジャーナル』(Journal of Law and Economics)で公表されたデータによると、医療大麻法が成立することで、一般大衆のアルコール消費量が全体的に減少し、アルコール関連の交通死亡事故件数が減少するという。
モンタナ州立大学とオレゴン大学、コロラド大学の研究者らはこのたび、1990年から2010年までの、アルコール消費量と交通事故による死亡率の両方に関するデータを評価した。
報告によると、「行動リスク要因監視システム(BRFSS)のデータを使用したところ、(中略)医療大麻法により、(各個人の、)過去1ヶ月間にアルコールを消費する確率と大量飲酒の確率、アルコール消費量が減少することがわかった」。
さらに、この、一般におけるアルコール消費量の減少によって、アルコール関連の交通事故死亡者数が同じように減少した可能性があることを認めている。
「1990年から2010年までのFARS(連邦の死亡率分析報告システム)のデータを使用したところ、医療大麻合法化直後の1年間に、交通事故死亡者数は8〜11%減少していた。(中略)なぜ医療大麻合法化で交通事故死亡者が減るのだろうか。それには、アルコール消費量が主に関わっているようだ。医療大麻の合法化により、飲酒に関わっていない交通事故死亡者数は7.2%減少しているが、従来の水準では、その値は統計的に特筆すべきものではない。それに比べて、同合法化により、少なくとも一方の運転手に血中アルコール濃度が検出された死亡事故は、13.2%減少している。医療大麻の合法化と飲酒が関わる交通事故死亡者数との否定的な関係は、大麻とアルコールが互いに代替になるという仮説を裏付けている」。
そして、次のように結論した。「結果、アルコールは、医療大麻合法化によって交通事故死亡者数が減るメカニズムであると推定される。しかしこの結論は、大麻の影響下での運転が、アルコールのそれよりも安全であることを示唆しているわけではない。アルコールは、レストランやバーでよく消費される一方、医療大麻の公共の場での使用は、多くの州で禁止されている。一般的に大麻が家庭か他の私的な場所で消費されているならば、単に大麻使用者が酩酊状態のままでは運転しない可能性がより高いため、合法化によって交通事故死亡者数が減ることが考えられる」。
詳しい情報は、NORML副理事長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Medical marijuana laws, traffic fatalities, and alcohol consumption" は、Journal of Law and Economics に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Passage of Medical Marijuana Laws Associated With Reduced Incidences Of Alcohol-Related Traffic Fatalities
Thursday, 15 August 2013
翻訳:bongyo
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