2013年8月22日(木)
ニューヨーク州ニューヨーク:ニューヨーク市会計監査局が先週公表した報告によると、21歳以上のニューヨーク市民が使用する大麻に規制と税制を設けると、貯蓄と歳入に毎年約4億3,100万ドル生むことが考えられるという。ニューヨーク市の会計監査局の任務は、市長や市議会、市民に同市の財政状況について助言することで、市の財政面の健全性を確保することだ。
「大麻の規制化と税制化ーニューヨーク市における財政的影響」("Regulating and Taxing Marijuana: The Fiscal Impact on NYC") と題された報告では、大麻の商業生産と成人への販売を規制化および税制化することで、毎年約4億ドルが生み出されると見込んでいる。この数字は、ニューヨーク市における大麻の現在の市場価格と需要に関する従来の見積もりに加えて、(商業生産に対する)消費税と(小売販売に対する)売上税の試算により求められた。
さらに報告では、警察による『ストップ・アンド・フリスク』戦法多用の結果、大麻所持罪による逮捕者(ニューヨーク州刑法221.10)の総数が、近年では毎年約50,000件に及んでいることを指摘。その取り締まりを廃止することにより、毎年3,100万ドルが節約できると見込んでいる。逮捕者は、25歳未満の若者が多く、有色人種が過度に多い。さらに、アフリカ系とヒスパニック系は合わせて、ニューヨーク市の大麻使用者の45%を占めるが、所持での逮捕者では86%を占めることもわかった。
また報告では、現行法での逮捕者らが失う時間、仕事やその他の機会のコストなど、合法化が及ぼす経済的な影響については数値化されなかった。また、収監にかかる、主に州が負担するコストや、合法化が公衆衛生費に与える影響といった2次的な財政的影響の数値化についても、今回は見送られた。
同局の分析の後、会計監査官で次期市長候補のジョン・リウ氏は、大麻合法化への支持を明らかにして、次のように述べた。「ニューヨーク市の誤った対大麻戦争は失敗に終わり、警察や検察はこれまで、少数派のコミュニティを中心に、莫大な数の人々の生活に損害を与えました。今こそ、被害者の出ない他の法律を施行すべきです。大麻の規制化により、数千のニューヨーク市民が刑事司法とは関わらずに済み、様々な痛々しい病状に苦しむ患者らは安堵を得られ、子供らを狙う危険な違法市場を弱体化させることで、街はより安全になります」。
詳しい情報は、NORML副事務局長 ポール・アルメンターノ(メール:paul@norml.org)にお問い合わせください。また、この研究の全文は、以下のウェブサイトに掲載されています。
https://comptroller.nyc.gov/wp-content/uploads/documents/NYC_RegulateMarijReport.pdf
Source: NORML NEWS
Study: Comptroller's Office: Legalizing Marijuana In NYC Would Yield $431 Million Annually In Savings And Revenue
Thursday, 22 August 2013
翻訳:bongyo
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