研究報告:カンナビジオールに精神病の治療が期待される

投稿日時 2014-05-28 | カテゴリ: NORML News

2013年12月19日(木)

オランダ・ユトレヒト:『神経精神薬理学』誌11月号で公表されたレビューによると、精神作用のないカンナビノイド、カンナビジオール(CBD)は、精神疾患の諸症状を緩和し、抗精神病薬治療の代替法として有望だという。


オランダと英国の研究者らは、抗精神病薬としてのCBDの使用について、前臨床・臨床データをレビューした。報告によると、動物と人体の両方の研究で、CBDにより、精神疾患の諸症状が緩和されることが実証された。とりわけ、CBDの投与により、統合失調症やパーキンソン病、ケタミン起因の解離性・精神疾患性諸症状を持つ患者の臨床評価において、症状が改善したという。

研究者らはまた、2012年に、統合失調症と急性偏執症(acute paranoia)を罹患した42名の患者において、CBDと処方の抗精神病薬、アミスルプリドを評価した無作為化二重盲検プラセボ対照試験に注目。次のように報告した。対象となった患者において、CBDと処方薬の両方で「同程度重大な臨床上の改善が見られた」が、CBDに「深刻な副作用はなかった」。

結論では、「いくつかの研究分野で導かれた証拠により、CBDが抗精神病治療に有効な可能性があることがわかる。(中略)今後、CBDの耐性が高く、費用対効果にも優れていれば、CBDが現在の抗精神病薬投与の代替法になる可能性がある」とした。

健康な被験者におけるCBDの投与について評価した過去の臨床試験では、カンナビノイドが安全で耐性良好であると報告されている。

主に動物モデルにおけるCBDについての別の研究では、CBDには、抗炎症、抗糖尿病、抗てんかん、抗がん、骨刺激特性など、様々な治療特性があることが立証されている。最近では、米食品医薬品局(FDA)が、難治性小児てんかん(別名ドラべ症候群)の治療にCBDエキスの実験的な使用を認めた。また、CBDの安全性や耐性を評価する予備臨床試験が間もなく開始される予定だ。

詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Cannabidiol as a potential treatment for psychosis" は、Neuropsychopharmacology に掲載されています。

Source: NORML NEWS
Study: Cannabidiol Holds Promise For Treating Psychosis
Thursday, 19 December 2013

翻訳:bongyo


コメント

CBDの体のバランスを整える効力は、ひいては精神面にも期待できるということでしょう。わたくしごとですが、老人性うつ病で長らく寝たきりの母にも期待大です。





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