2014年1月2日(木)
カナダ ヴィクトリア:『麻薬中毒の研究と理論』(Addiction Research and Theory)誌10月号で公表された調査データによると、医療大麻患者の大多数が、処方薬の代用として大麻を使用していると答えたという。
カナダと米国の合同研究チームは、カナダ ブリティッシュ・コロンビア州のディスペンサリー、4 店舗から採用した 404 名からなる医療大麻患者のコホートによる自己報告をもとに、合法と違法の両薬物の使用において大麻が与える影響を評価した。
研究者らは、被験者が、従来の医薬品などの薬物の代わりに大麻を使用していると報告。「41%以上(n=158)がアルコールの代わりに、36.1%(n=137)が違法薬物の代わりに、そして67.8%(n=259)が処方薬の代わりに大麻を使用していると答えた。大麻関連製品を代用にする理由としては主に、『依存性が少ないこと』(67.7%)、『副作用が少ないこと』(60.4%)、『症状がより抑えられること』の3つが挙げられた。このことから、患者の多くがすでに、大麻が効果的で安全性の高い補助薬であること、または処方薬投与の代替法であることを認めていることがわかる」とした。
全体では、回答者の75.5%(n=305)が、何らかの薬物の代わりに大麻を使用していると答えた。また、男性は女性よりも、アルコールや違法薬物の代わりに大麻を使用していると答える傾向にあった。
研究者らは次のように結論した。「これまでの研究の中には、大麻使用者の総数のうちほんの一握りが大麻に依存することを示したものがある一方、代替法としての大麻については、ますます多くの研究で、多くの患者にとって大麻が効果的なだけでなく、問題の薬物使用から抜け出すのに使用できることがわかっている 。
このような結果と、個々の患者の苦しみや中毒に関わる個人的、社会的コストを減らす可能性が、信頼できる生理学的、社会的および心理学的なメカニズムに裏付けられていることを考えると、今後行なわれる研究は、経済的にも倫理的にも正当化されることが考えられる。
従来の心理学的または薬理学的な治療による結果が好ましくなかった患者を対象にした臨床試験を行なうことができれば、大麻ベースの代替法が持つ効力の把握に向けた、よい起点になることだろう」。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Cannabis as a substitute for alcohol and other drugs: A dispensary-based survey of substitution effect in Canadian medical cannabis patients" は、Addiction Research and Theory に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Cannabis Often Consumed As A Substitute For Other Licit And Illicit Substances
Thursday, 02 January 2014
翻訳:bongyo
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