すっかり報告が遅くなってしまい、ご支援頂いているみなさまには誠に申し訳ありません。
桂川さんの裁判は、9月2日(火)午後1時半から開かれる次回公判が第6回となります。内容は、「NPO法人医療大麻を考える会」理事長の前田耕一氏が証人として出廷し、弁護側30分、検察官20分の尋問が行われます。また、前回保留となった弁護側提出の書証の扱いについて、検察官が見解を表明します。
桂川さんの裁判は、当初、取り調べ検事でもあった中山誠検察官が公判も担当し、弁護側が提出した書証について安易に不同意とせず、第1回公判と第2回公判で提出した証拠は採用されました。
参照:弁護士による証拠請求-桂川裁判第2回公判(3)
私(白坂)も取り調べ段階から中山検察官が担当だったので、検察庁での調べの際、私は大麻取締法に問題があると考えているので、公判でもそのような主張をする、これまでも何度も同じような裁判をやってきたが、いつも検察が書証を不同意にするので、まともな議論ができず、これでは納得できない、今回の裁判では、起訴事実自体は争わないが、大麻の有害性について法廷できちんと検証させて頂きたい、と、強く、何度も、訴えた。
だから、桂川さんの公判で、弁護側が出した書証が採用され、CNNのWEEDも法廷で上映できることになり、重大な争点のひとつである大麻の有害性の程度について、検察官と裁判官が真摯な態度で審理に臨んでくれていることを感じて、感謝の念を覚えていた。静かに、粛々と、審理が進むことを願った。
ところが、第3回公判から中山検察官と交代になった高橋朋検察官は、追加で提出した弁護側の書証や人証に対し、ことごとく不同意を連発してきた。しかも、公判直前までその書証に目を通しておらず、科学的な文献についても、アメリカ人と日本人は体質が違うから、などという非科学的な妄言を弁護士に伝えてきた。証拠採用されたCNNのWEEDを法廷で上映した桂川裁判第3回公判で、私はすでに何度も観たWEEDではなく、裁判官と検察官の様子を注視した。その番組のなかで、医療大麻によって重度のてんかんが劇的に改善する少女を見て、女性検察官の高橋さんは、きっと何か感じてくれるところがあったに違いない、などと思ったあたしがバカだった。
前回の第5回公判では、所用の高橋朋検察官の代理とかで、これまで公判を傍聴席から監視していた前田和孝検察官が出廷した。が、この若い検察官は、弁護士が陳述している間、癖なのだろう、手にしたペンをくるくる回し、その態度は尊大で不誠実に私には見えた。
9月2日(火)の公判では、証人尋問のほか、前回、前田和孝検察官が留保した、弁護側提出の証拠請求について、検察が態度を表明する予定だ。
検察は、「アメリカ人と日本人は体質が違う」などと戯けた妄言を吐いて逃げず、弁護側の主張に正面から向き合うべきである。こんなことで実刑にされてはたまらない。
公判担当の高橋朋検察官と上司の検察官諸賢に、誠実な対応を求めます。
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