これから日本はどう大麻を扱っていくべきか

投稿日時 2014-09-06 | カテゴリ: サルパラダイスの読み

サル・パラダイス

大麻はアルコールほど危険はないは常識として定着したか。これから、日本はどう大麻を扱っていくべきか

 

今年1月オバマ米国大統領は、ニューヨーカーのインタビュー記事で、「大麻はアルコールほどの危険はない。」との見方を示しました。

それに関しては、予想以上のインパクトがあったように私は思います。

まるで、最高決定機関による判決がでたような。

要するに、オバマ発言以前は、大麻悪だったものが、オバマ発言以降では、大麻善とまではいかなくても、少なくとも完全な悪ではないぞという扱いになりました。

世間では、ちゃんとそう認識できているでしょうか。

気付いたことは、法律界とマスコミ界がこの問題に関して、最も遅いということ。


巷の人々の意識の変わりようが、結果的に一番早かったです。

マスコミ界の人々にとっては、これは屈辱的な事ですよ。認識プリーズ。

「課長島耕作」という漫画があります。1983年から始まっていて、主人公は初芝電器産業に勤務するサラリーマン、正義感に強く、仕事熱心で、人柄も良く、女にもててというちょっとしたスーパーサラリーマンの物語で、その成長を描いていて、多くの日本サラリーマンに支持されている漫画ですが、部長、取締役、社長と出世を重ね、2013年夏より会長になりまして、現在「会長島耕作」として連載されています。

テコット(パナソニックがモデルらしい)の会長となった島耕作は、会社経営よりも、さらに大きなミッション、日本国経済の運営を命題としており、それらは政治とも頻繁にからみあい、その人柄か、時の日本国総理大臣とも親交を結び、信頼され、日本国の行く末についての意見をしばしば求められます。

さらには、この物語では、時はおそらく現在であり、総理のモデルは安部晋三であります。

さて、前置きが長ったらしいですが、この物語よくできているのです。私がみるところ。けっこうな情報を作者が得ているのか、現在の政治状況がよくわかるし、それが経済とどうからんでいて、それをどういう方向にもっていきたいかとかわかるのです。

これは、現在あるいは近未来の日本の方向性を知るうえで、最もわかりやすい良書のひとつと言えます。

では、大麻については。

最新刊第2巻において、テッコト島会長は日本の食料自給率の低さを危惧して、テッコトとして野菜の工場生産という形での農業への進出を模索し始めるのです。経団連の主要メンバーでもある彼は、日本国の新たな産業育成としても取り組むべき道として、政府の期待も背負って取り組むのです。

で、この巻では、農業先進国であるオランダを訪ねます。

アムステルダムに降り立った島会長を迎えたテッコト北ヨーロッパ支社長竹崎はオランダを紹介する中で、「あとこれは、自由と寛容の精神とは関係ないかもしれませんが、マリファナやハッシシは合法ではないけど黙認の形をとってます。タバコより害が少ないからと言う人もいます。」と言います。それに対して島会長は、「なるほどそれも一理ある。」と答えます。

「なるほどそれも一理ある。」

現段階の日本のスタンスはそこでしょう。

車の暴走事故など問題を頻繁におこす危険ドラッグの規制強化が叫ばれるなか、全く問題を起こすことのない大麻を所持していたとして相変わらず逮捕の記事が新聞に時折載ります。そういう意味での無害な大麻を取り締まっていくことは、良識のある大人なら、誰しも心にいくらか?の気持ちをもつのではないでしょうか。

はたして、この大麻取締はだれのために存続させるべきなのでしょうか。

答えは10分間考えたうえで解答用紙に記入してください。

どうです。できましたか?

これは、大麻取締を何らかの形で生業にしている人たちのためでしょう。

麻薬取締官、裁判所、ダメ絶対、警察官、大麻悪いの専門家、その姿勢の記者、そして、これが一番大きいでしょうが大麻を裏ビジネスとして稼いでいる方、そんなところでしょうか。ごくごく少数でありましょう。

大麻悪で利益を得ている絶対数が、大麻善で利益を得る人々を完全下回る時、経済界、政治界はそのかじを逆に切らざるを得なくなります。

現段階はその調整段階です。これは、日本だけのことではありません。世界潮流です。

テッコト会長島耕作は、オランダの農業生産の水準の高さにいたく感銘を受けます。ガラスハウスでの野菜栽培、そのエネルギーとしての工場で発生したCO2の利用、温泉の熱源の温室での利用、魚の養殖と野菜栽培の共生。

島会長は日本の古い体質の農業がいかに世界最先端に後れをとっているのかに気づきます。

日本では農業と政治ががんじがらめで利権で結びつき、本来の、未来の国民の幸福への到達へのさまたげになっていることに気付くのです。

オランダは売春から安楽死から同性愛まで合法として認める国です。

竹崎支社長は言います。「売春は人類最古のビジネスと言われるように、売る側と買う側が双方ウィンウィンで成立するのなら、それを規制する理由が見当たりません。」

大麻でやってみましょうか。

「大麻は人類最古の嗜好品であり、売る側と買う側が双方ウィンウィンで成立するのなら、それを規制する理由は見当たりません。」

「売春をひとつの職業と解釈するなら本人の自由で選択している以上禁止はできないという考え方なんですね。」

「大麻をひとつの嗜好品と解釈するなら本人の自由で選択している以上禁止はできないという考え方なんですね。」

「つまり国が認めないと、アンダーグランドに潜ってしまい、反社会勢力のビジネスの場になって、そこで働く女性達の人権も侵され環境が劣悪になってしまいます。」

「つまり国が認めないと、アンダーグランドに潜ってしまい、反社会勢力のビジネスの場になって、大麻を必要とする人が裏社会と関わらざるを得なくなり、環境が劣悪になってしまいます。」

さて、どうでしょうか。ここは大麻について考える場所です。

これから、大麻についてどうしていきましょうか。10分間考えて、解答用紙に書いてみてください。

その前に、今年初めのオバマ米国大統領の発言をもう一度聞いてみましょう。

「大麻はアルコールほどに危険はない。」





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