サル・パラダイス
宝島 2014.10
「麻薬大国」アメリカの薬物専門医が大胆提言
脱法ドラッグを蔓延させるくらいなら「大麻」を全面解禁せよ!!
いよいよマスコミによる大麻解禁への呼びかけがはじまったか!
なんて、そこまではまだいってないのでしょうけど、合法化だの、解禁だの、ちょっと日本のマスコミのところどころで見かけるようになってまいりました。
最近、脱法ドラッグの事故や問題がいろいろ言われていますが、これに関しては、規制をより強くしようとか、包括的にとか、危険と思われるものは禁止しようとか、その規制する脱法ドラッグの範囲をより広げていく方向だと思います。
で、それをずうっと拡大していくと、ついには、ドラッグ全てを禁止しようということになるのではないでしょうか。つまり、薬というものをね。果たして、成功するのでしょうか。あるいは、それは正しい選択なのでしょうか。
クスリとは、それ自体はいいこともあれば、悪い面もあると思います。
例えば、抗がん剤はがんそのものを攻撃もしますが、同時に悪くない細胞も攻撃してしまうわけです。それが副作用として患者にダメージを与えます。
うつ病とかの精神病への薬も、そういった大きな副作用があると聞きます。
つまり、薬そのものには、多かれ少なかれ有用な面もあれば、そうでない面もある。なので、それはそういうものとして、個人の選択として使用しているのです。もちろん、お医者さんの治療にそって行われるのですが。
私は、まずはドラッグについて、いいものも悪いものも、今ある情報すべてを正確に公開し、その上で、摂取することで本人及び廻りに危害が及ぶと判断されるもののみ最低限に禁止をし、あとは個々人の判断で使用してもらう。これが正しいルールだと思います。
まずは、正確な情報の開示が求められます。
前にも言いましたが、脱法ドラッグで何か事件が起こると、なぜ、それはどういうドラッグだったかを公表しないのでしょうか。ただ脱法ドラッグとだけひとくくりにして、そのものが何かはわからないままです。調べればわからないものではないでしょう。公に出回っているわけだから。
それを、しっかり公表することにより、そのドラッグは使わないようにしようとなるわけです。あるいは、それに似た物も危険と個人的にも避けることができるわけです。
そう知らされれば、だれでもそうするはずです。なぜ、その辺の正確な情報を公開できないのでしょうか。
脱法ドラッグのどんな物がどのように危険で、もっと言えば、どのくらい、どう使用すると危険か。
単に危険ドラッグと名前を変えればいいわけではありません。
川遊びに行く子供に、あそこの流れは強いので、そこでは遊ばないようにと大人は注意をするでしょう。
その際、川は危険だから遊ばないでと言っても子供はきかないのではないでしょうか。どこが、どういう理由で危険か。そこを言わないと理解しないわけです。
記事で登場するアメリカの薬物専門医ジェフ・ラポイント医師は、「合成大麻の怖さを人々に知ってもらうには、政府は大麻について本当のことを言わなければならない。そうしないと、政府の言うことを信用しないでしょう。」と言っとります。
どういうことでしょうか。政府は大麻について本当のことを言ってないのでしょうか。
ラポイント医師は脱法ドラッグについて警告しています。
「脱法ドラッグの中身は本物と同じではない。本物よりずっと危険であると多くの人に知らせることです。」
その一方で、大麻については、
「本物の大麻は安全で、これを吸って深刻な病気になったり、命を落としたりという人はまず聞きません。」と言っています。
そろそろ真実を述べる時がきています。
米国内では、13年10月のギャラップ社の調査で嗜好用大麻の合法化に賛成する人の割合が58%に達しました。今や、米国民の多くが大麻禁止は禁酒法と同様に失敗だったと考えるようになりました。
今年の7月のニューヨークタイムズ紙の社説では「大麻禁止の連邦法、撤廃を」と求めております。
もう日本でも多くの人が気づいています。この波は止められません。
最近脱法ドラッグの事件が相次いでいますというニュースを見た後で、1、2分立ち止まってちょっと思考を伸ばしてみてください。果たして、何10年、あるいは何100年、世界中で使用され続けている大麻で人が死んだことがあったけ、あるいは何か事件を起こしたという話があったけ。
最後にラポイント医師の力強い提案を最もまともな意見としてお聞きください。彼はサンディエゴの薬物治療の専門家です。
「危険な合成大麻を蔓延させるくらいなら、大麻を全面解禁したほうがよい。」
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