2014年3月27日(木)
ニューヨーク州ストーン・リッジ:『国際法医科学』(Forensic Science International)オンライン版で公表された研究結果によると、違法薬物を探知する訓練を受けた犬は、自動車での捜索に関わる状況で誤った警告を示す傾向が最も強いという。
米国とポーランドの合同研究チームは、大麻やハシシ、アンフェタミン、コカイン、ヘロインなどの規制薬物を様々な環境で正確に探知できるように訓練された麻薬探知犬の能力を評価した。
麻薬犬は、個人宅の捜索において、とりわけ大麻などの禁制品の存在を正確に探知する傾向が最も強く、一つ前の現場で薬物に曝されていても、次に誤った警告を示す可能性は極めて低かった(正確な同定83%、誤警告10%)。
一方、現実さながらの交通取締りの模擬シナリオにおいて、麻薬犬の信頼性は著しく低下。乗用車の周囲を捜索させるシナリオでは、禁制品の存在に正確に警告を示したのは64%に留まり、22%は、無いにもかかわらず、違法薬物があるとの警告を示したケースだった。
車内捜索のシナリオでは失敗する率が際立った。正確な探知率は58%に留まり、失敗は36%となった。
麻薬犬が誤った警告を示す傾向をほぼ同じように証明した研究は、過去にもある。2011年、カリフォルニア州立大学デイビス校の研究者らは、麻薬犬の嗅ぐ行為は、それを連れる警官が薬物があると思っているかどうかに影響する、と報告した。また同年、シドニー・モーニング・ヘラルド紙が公表した、豪政府統計のレビューによると、ニュー・サウス・ウェールズにおいては、麻薬犬による80%もの警告が違法薬物の発見に至らなかった。
米連邦裁判所は2005年、イリノイ州対キャバレスの裁判(Illinois v Caballes)で、交通取締り中の麻薬犬の警告は警官・取締官の捜索に憲法上の根拠を与える、との決定を下している。
詳しい情報は、NORML事務局長アレン・セントピエール((202) 483-5500)にお問い合わせください。また、この研究の全文 "Efficacy of drug detection by fully-trained police dogs varies by breed, training level, type of drug and search environment" は、Forensic Science International から入手可能です。
Source: NORML NEWS
Study: Drug Dogs Most Likely To Err In Traffic Stop Scenarios
Thursday, 27 March 2014
翻訳:bongyo
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