2013年6月6日(木)
スウェーデン マルモ:『米国依存症関連ジャーナル』(American Journal of Addictions)オンライン版で公表されたデータによると、1 週間に 2 、3 回大麻を使用する人は、危険な飲酒行動に奔る傾向が低いという。
スウェーデンのルンド大学臨床科学部の研究者らは、同国国立公衆衛生研究所(National Institute of Public Health)が行なったアルコールとドラッグ使用に関する全国調査のデータを分析した。調査は、15歳から64歳までの回答者22,000 名が対象だった。
研究者らは、頻繁に大麻を使用する人(週に 2、3 度使用した人と定義)は、あまり使用しない人(月に多くて4回程度の使用者)に比べて、危険な飲酒行動をする傾向が低い、と報告。
そして、次のように結論した。「大麻使用者らの中で、頻繁な使用は、時折の使用に比べると、他の薬物の使用が広がる、また、危険な飲酒が減る一因となる。・・・私たちの知る限り、大麻の使用頻度と危険な飲酒との反比例の関係はこれまで報告されていない。・・・この結果から、大麻使用者とアルコール使用者が異なる性質を持ち、グループ間で重なる部分はかなり多いものの、臨床的必要性も異なる別のグループであることがわかる」。
ジャーナル『アルコールとアルコール依存症』(Alcohol and Alcoholism)が 2 月に公表した総説でも同様に、大麻使用者の中には、アルコールの代わりに大麻を使用する人がいることを認めた。その中で、結論は次のようなものだった。「AUD(アルコール使用障害)の患者において、大麻の代用がどの程度広がっているか、どのような影響を及ぼすか、などについて特定するには、今後さらに研究を重ね、研究デザインを改良していく必要があるものの、アルコールが大麻で代用される可能性があることは事実です。より重要なことは、現在アルコールの代替となっているベンゾジアゼピンや他の医薬品よりも大麻の常習性が低いということでしょう」。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Alcohol and drug use in groups of cannabis users: Results from a survey on drug use in the Swedish general population" は、American Journal on Addictions に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Frequent Cannabis Consumers Less Likely To Engage In Problematic Alcohol Use
Thursday, 17 April 2014
翻訳:bongyo
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