2014年6月20日(金)
イスラエル エルサレム:『臨床薬物検査』(Clinical Drug Investigation)誌が印刷発行前にオンラインで公表した臨床試験データによると、経口 THC の投与により、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状が緩和する、という。
エルサレムにあるヘブライ大学医療センターの研究者らは、慢性 PTSD を罹患した被験者 10 名における、補助治療としての経口 THC の効能について評価した。報告によると、「この治療介入により、世界的な症状の深刻さ、睡眠の質、悪夢の頻度、過覚醒(PTSDの一症状)などに統計的に著しい改善がもたらされた」。
結論は次のようなもの。「経口で吸収可能なΔ-9(デルター9)THC は、慢性的な PTSD にとって安全かつ、耐性も良好な成分である」。
過去にも、別の臨床試験データにより、ナビロン(合成内因性カンナビノイド・アゴニスト)を投与すると、PTSD 患者らの深刻な悪夢の頻度を軽減できるということが報告されている。
ニューヨーク大学医学部の研究者らは 2013 年、PTSD 患者は、アナンダミド(内因性カンナビノイド神経伝達物質)の生産が減少しているという結論に至ったと公表。その中で、人体におけるカンナビノイドの生産が増加すると、脳内の化学物質と精神面のバランスが回復する可能性があるという仮説を立て、次のことを確認した。「今回の結論により、大麻など植物由来のカンナビノイドが恐ろしい悪夢など PTSD の症状の緩和を助け、同病の患者らに有益に働くという新たな証拠が少なくとも部分的に実証された」。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Preliminary, open-label, pilot study of add-on oral delta-9-tetrahydrocannabinol in chronic post-traumatic stress disorder" は、 Clinical Drug Investigation に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Oral THC Safely Addresses Post-Traumatic Stress Symptoms
Friday, 20 June 2014
翻訳:bongyo
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