追悼 マナリ亭茶楽助

投稿日時 2015-11-27 | カテゴリ: 白坂の雑記帳

当サイトに、バリ島の刑務所から驚愕のレポートを提供してくれた、マナリ亭茶楽助さんが亡くなりました。

マナリ亭茶楽助さんが寄稿してくれた記事へのコメントが第一報でした。

バリ島のクロボカン刑務所に収監されている日本人からのメール (ラバダブ国際ボランティア, 2015-11-21 6:24)
http://asayake.jp/modules/forum/index.php?post_id=2778

このコメントに気がついた友人が検索したところ、次のような記事があることを知らせてくれました。


日本人服役囚、刑務所内で首を吊って自殺

バドゥン県、クロボカン刑務所の中で囚人が死亡したという知らせを受け、署長トニー・ビンサール氏率いるバドゥン県警犯罪捜査ユニットと鑑識チームは、現場に直行し、事件の起こった場所を検証した。

亡くなったのは、服役中の日本人Morita Yuki Bin Hironobu(40)で、死因は頚部に巻いた紐によるものだった。モリタは、11日午後3時半頃、刑務所内診療所裏の柵に紐をかけ、首吊り自殺したと思われる。

その他、証言者に聴取するとともに、警察側もモリタがいたブロックBで、本人の物であるノートが見つかった。そこには人が首を吊っている絵と、巨大な戯画に追いかけられている老人の絵が描かれており、その謎解きを試みた。しかし、警察はこの絵が、これまでのモリタを物語っている絵で、誰かに脅されていたかどうか等は、明らかになる証拠が何も無い為、確定していないという。

モリタは、麻薬取締法を犯して逮捕され、18年の刑期のうち1.5年以上を服役した。他の囚人らとのトラブルなく、いつも寡黙であったという。

遺体の返還に関しては、バドゥン県警は、デンパサール駐在日本総領事館に一任した。この事件で、警察は刑務所塀外警備を強化する予定。

via Tribun Bali

引用元:ハウズバリ バリ島生活情報誌
http://howsbali.blogspot.jp/2015/10/blog-post13.html

読み返してみると、茶楽助さんから初めてメールをもらったのは、2012年2月20日でした。インドネシアのバリ島にあるクロボカン刑務所で囚人による大暴動が起きて、その刑務所に収監されているという日本人からのメールでした。メールの書き出しは、次の通りです。

「2010年11月15日にバリ島のングラライ空港にて大麻樹脂約5キロの所持により逮捕、現在ラパスデンパサール、クロボカン刑務所にて19年の刑を服役中の者です。」
バリ島のクロボカン刑務所に収監されている日本人からのメール
http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=2659

刑務所の中で大麻栽培とか、さまざまなドラッグが流通しているとか、そもそも刑務所の中から服役囚が大麻報道センターにスマホで寄稿するとか、日本では考えられない世界の現実を、茶楽助さんは伝えてくれました。

「人が首を吊っている絵と、巨大な戯画に追いかけられている老人の絵」。記事にあるように誰かに脅迫されていたのではなく、彼は、自らの選択肢を描いたのではないだろうか。そんなことを思いましたが、わかりません。どんな絵を遺したのだろう。いずれあの世で会ったら訊いてみたいと思います。

なんか、もっとできる支援があったよな、とか。連載してもらってギャラ払うとか。とはいえ、このサイト、赤字だし、俺もカネないし。ごめんな、茶楽助。

大麻を弾圧するおバカな世界はまだ続いてるけど、そっちで眺めててください。俺はまだもうちょっとこの監獄で頑張ってみます。

■マナリ亭茶楽助さんの記事リスト
http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=2777

合掌





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http://asayake.jp/modules/report/index.php?page=article&storyid=3462