2016年3月18日(金)
「医療大麻法が原因になりうる、若者による前月比の大麻使用増加の証拠は何一つない」
ニューヨーク州ニューヨーク:『薬物政策に関する国際ジャーナル』(The International Journal on Drug Policy)で公表された研究結果によると、認定を受けた患者に対する大麻療法を医師が認可できるようにする州法の施行により、若者の大麻使用が増加したことはないという。
ニューヨーク市コロンビア大学の研究チームは、2002年から2011年までの期間中、12歳から17歳までの未成年が自己申告した月別の大麻使用に関する連邦のデータをレビュー。
医療大麻が合法の州の多くでは、非合法の州に比べて、全体的に若者の大麻使用率が高いことを認めたが、当該州では、同法の施行前にすでに使用率が高いこと、また施行が使用率に影響したとは言えないことも確認した。
そして、次のように結論した。「医療大麻法がある州において、未成年者の大麻使用率は比較的高いが、同法が使用水準の上昇の原因になっていることを裏付ける『家庭内における薬物使用に関する全国調査』(US National Survey on Drug Use in Households)などの全国データは、これまで存在していない。州内における変化の様子が適切に考慮され、医療大麻法の成立以前の普及率が適切に照合されている場合、医療大麻法が原因になりうる、若者による前月の大麻使用増加の証拠は何一つない」。
この結果は、48の州で24年超にわたって行なわれた、医療大麻法と未成年者が自己申告する大麻使用率の関連性について評価した研究の結果に類似している。同研究の研究者らは、未成年者全体の大麻使用について、法律の改正が原因になりうるような増加はなかったと報告し、中学2年生の間では、「確実な」減少があったことを確認。「この研究結果は、医療目的の大麻の使用を許可する州法の可決後に未成年者の大麻使用が増加する証拠は示さなかった。大麻使用の増加が大麻関連の州法の影響であるという懸念には根拠がないようだ」。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Prevalence of marijuana use does not differentially increase among youth after states pass medical marijuana laws: Commentary on and reanalysis of US National Survey on Drug Use in Households data 2002-2011" は、The International Journal of Drug Policy 誌に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Passage Of State Medical Marijuana Laws Doesn't Influence Youth Use
翻訳とコメント:なみ
ダメよダメよ、言われると余計にやりたくなるのが人間、若者の性だのに、今の大麻政策に根拠もないときたら、若者がその法を守るはずはないですよね。最悪なことは、そのような政策では、他の薬物全般についても正確な情報が伝わらなくなる。
医療大麻で救われる命がある、生活の質が向上する人々が多くいる。それでも医療用の大麻を未だに盲目的に規制するのか(製薬会社の利権と言われてもおかしくないですね)。規制を緩めても、大麻に関してきちんと教育すれば、興味本位で犯罪組織に関わる若者、大麻依存に陥る若者は少なくなるはずです。
そして気になるこの記事:http://jp.ibtimes.com/articles/1667297
日本も薬物政策に関してよく議論して改めてもらいたい。さすがに国連が動けば日本も変わることになるのではないでしょうか。アメリカの大統領選もあることだし、今年こそは大転換、期待できる!?
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