2016年3月18日(木)
メリーランド州ボルチモア:『応用毒物学ジャーナル』(Journal of Applied Toxicology)において公表された運転シミュレーションのデータによると、大麻に影響を受けている運転能力は、アルコールに引き起こされる運転挙動とは大きく異なる。
米国立薬物乱用研究所およびアイオワ大学の研究者らは、ベポライザーで大麻を使用した被験者、アルコールを飲用した被験者、またプラセボ薬を服用した被験者における運転能力をシミュレータで評価した。
報告によると、大麻の服用により、平均速度の低下、車間距離の増加など、代償の運転挙動が見られたが、アルコールでは、より速度の速い運転が見られた。また、大麻の服用と少量のアルコール摂取により、「アルコールで早まるスピードを抑えることができた」。この結果は、2種の薬物を合わせると、一般的に精神運動能力に中毒性の副作用が現れるとした過去のデータに反するものだ。
結論では、「THC濃度依存の、スピードの緩慢化、制限速度以下の走行時間の増加、車間距離の増加との関連性により、運転手が潜在的な機能障害を自覚し、それを補おうとしていることがわかる。大麻に影響を受けている運転手に見られるそのような代償挙動は、スピードの増加など、アルコールによって引き起こされる危険行動の増加とは対照的である」とされている。
事故過失の研究に関する最近公表の文献レビューの結果によると、「大麻の急性の酩酊感は、低度から中度(1.2から1.4までのオッズ比)の、統計的に有意なリスク増加に関係している」。一方、米国運輸省幹線道路交通安全局による2015年の症例対照研究では、法的範囲内のアルコール値での運転により、衝突の危険性がおよそ4倍(オッズ比 = 3.93)増加することが報告されている。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Cannabis effects on driving longitudinal control with and without alcohol" は、Journal of Applied Toxicology 誌に掲載されています。精神運動機能と交通事故の危険性における大麻の影響に関する追加情報は、以下のNORMLのサイトをご覧ください。
http://norml.org/library/driving-and-marijuana
Source: NORML NEWS
Study: Cannabis' Influence On Driving Performance Differs From That Of Alcohol
翻訳:なみ
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