研究:長期的に大麻に曝されても「肺機能には影響ない」

投稿日時 2016-05-17 | カテゴリ: NORML News

2015年1月15日(木)

ジョージア州アトランタ: 『米国胸部学会紀要』(Annals of the American Thoracic Society)オンライン版において、印刷版に先立って公表されたデータによると、20年に渡って1日につき大麻タバコ1本を喫煙しても、肺の健康状態に悪影響をもたらさないという。


エモリー大学アトランタ校の研究者らは、米国の成人18歳から59歳までの代表サンプルにおける大麻の喫煙と肺の健康状態について評価。大麻の喫煙により、努力呼気肺活量(FEV1)の減少や、肺活量測定値において軽度の気道疾患を表す有害な変化は見られなかったと報告した。

さらに、大麻の喫煙により、長期のタバコ喫煙者の肺に対する保護効果が見られたと報告。また「大麻による影響のパターンは、タバコ使用によるパターンとは明らかに異なるようだ」と認めた。

加えて、過去の文献に記された結果と同様に、常習的な大麻ユーザは、気管支炎の症状が増加する傾向にあることを認めた。なお、別の研究では、大麻を気化吸入(ベポライザーによる吸入)すると、喫煙の場合に比べて呼吸器系の症状に対する影響が少ないことがわかっている。

今回の結論では、「米国の成人の大規模な代表サンプルにおいては、大麻の継続的な使用により、肺活量測定値における著しい機能的異常はないものの、気管支炎など呼吸器系の症状は増加するが、20年に渡って1日に大麻タバコを1本消費しても肺機能に対する大きな影響は見られない」としている。

この研究は、大麻の使用と、肺の健康状態を示す肺活量測定値のパラメータとの関係を審査する、これまでで最大規模の断面解析である。

2012年に『米国内科医学会ジャーナル』(JAMA)において公表された別の研究でも同様に、7年に渡って1日に大麻タバコを1本消費するという、度重なる大麻の喫煙が、肺機能に悪影響を及ぼすことはないと報告されている。

また、『米国胸部学会紀要』において公表された2013年のレビューでは、大麻の喫煙と、肺がんや慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、水疱性肺疾患などの発症との関連性は見られなかった。同レビューの結論では、「大麻のみの常用が肺機能の異常を引き起こすことはないと考えられる。また、限られた数の、よく設計された疫学研究からも、軽度または中度の大麻使用によって、肺がんや上気道がんのリスクが増加することは不明である。(中略)全体的に見ても、大麻の常用による肺の合併症のリスクは、タバコ喫煙者に比べてもはるかに低いと考えられる」とされた。

詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "ffects of marijuana exposure on expiratory airflow: A study of adults who participated in the US National Health and Nutrition Examination Study" は、Annals of the American Thoracic Society 誌に掲載されています。

Source: NORML NEWS
Study: Long Term Cannabis Exposure "Not Associated With Significant Effects On Lung Function"

翻訳とコメント:なみ
煙を吸うという行為は、一酸化炭素を取り入れるという点で何らかの悪影響が出るもので、大麻喫煙の影響はその程度のものでしかないということではないでしょうか。





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