米国小児科医学会が大麻の再分類を要請

投稿日時 2016-05-19 | カテゴリ: NORML News

2015年1月29日(木)

ワシントン D.C.: 米国小児科医学会(AAP)は、今週発表した政策声明において、臨床試験研究をさらに容易にするため、また医薬開発を促進するためにも、連邦法における大麻の再分類を要請した。


AAPは今回の声明で、「AAPは、薬剤としてのカンナビノイドの研究と開発、および大麻の医療目的の使用について促進する政策の再審査を支持する。またAAPは、当該のカンナビノイド(臨床)研究を容易にできるよう、連邦麻薬取締局(DEA)によるスケジュール1という規制薬物の分類をスケジュール2へ変更すべきであると提言する」としている。

スケジュール1は、「医学的用途が認められて」いない規制薬物と定義されている。大麻に関する臨床試験計画書は厳密に管理され、DEAや食品医薬品局(FDA)、国立薬物乱用研究所(NIDA)など、さまざまな連邦機関の認可が必要である。なおNIDAは、連邦法により、研究目的の大麻および有機カンナビノイドの提供者として指定されている唯一の機関である。

今回の政策声明の起草者の1人、セス・アマーマン博士は、「スケジュール1に分類されているということは、医療目的に使用されず、治療効果の兆候もないことを意味しているが、これまで大麻が成人における一定の症状に有効であることが証明されていることから、私たちはそのことが真実ではないと認識している」と述べている。

またAAPはこの声明で、あるタイプのカンナビノイド治療法が、とりわけ治療抵抗性のてんかんや慢性けいれんを患う未成年に効果があることを次のように認めている。「AAPは、大麻が、致死的あるいは衰弱性の重病を患う児童にとって、また、現行の治療では不十分な児童にとって、カンナビノイドを服用するためのオプションになりうると認識している」。

米国てんかん基金は昨年、小児患者におけるカンナビジオール(CBD)の治療可能性に関する前臨床データと観察的レポートについて引用し、「てんかんに対する医療大麻に関する臨床試験と研究を制限するDEAの規制を終結させるよう要請する同様の決定を下している。

また、AAPは同声明の中で、大麻の社交的な使用についても言及し、「AAPは、未成年と成人による大麻使用の非犯罪化を強く支持し、小児科医に対しても、大麻の所持や使用に対する厳しい刑罰を防ぐような法整備を支持していただくよう促す」ことを確認している。一方で、大麻の合法化についてはこれまで通り反対しており、政策を転換することは、「子供たちに潜在的な危害をもたらす」と報告している。

詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。AAPの政策声明の全文は、以下のサイトに掲載されています。
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2015/01/20/peds.2014-4146.full.pdf+html

Source: NORML NEWS
American Academy of Pediatrics Calls For Rescheduling Cannabis

翻訳とコメント:なみ
これまでこのサイトで多くの記事を翻訳してきた限り、子供たちにおよぶ大麻自体の「潜在的な危害」で思い当たるのは、前頭葉の成長段階は内因性カンナビノイドシステムが未熟で、その段階でTHCを摂取すると、その後も内因性カンナビノイドを自己生成する能力が十分に発達せず、外部からのカンナビノイドを生涯必要としてしまい大麻依存症に陥りやすくなる、というものただ一つ。しかしそれは、正しい教育でどうにでもなることなのは明らかです。もっともっと依存性が強いお酒が合法なわけですから。





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