2015年2月5日(木)
カナダ オタワ: 『精神神経内分泌学』(Psychoneuroendocrinology)誌において公表された臨床試験データによると、ナビロン(合成カンナビノイド)の投与により、治療抵抗性の心的外傷後ストレスに苦しむ軍関係者において、心的外傷に関連する悪夢の頻度や強さが緩和されるという。
オタワのカナダ軍保健業務班(Canadian Forces Health Services Group)および、軍事業務上トラウマ・ストレス サポート センター(Operational Trauma and Stress Support Centre)の研究者らは、16週間にわたり、PTSDと診断されたカナダ軍関係者のコホートにおけるナビロン(FDA認可の選択的CB1アゴニスト)対プラセボの効能について評価した。
ナビロンを投与すると、プラセボに比べて、悪夢が大きく抑制され、健康全般が良好になる傾向にあった。
結論では、「この小規模サンプルでは、NAB(ナビロン カプセル)により、PTSDを罹患する軍関係者に著しい緩和がもたらされており、NABが、悪夢に苦しむ、従来の治療法に反応がない患者の臨床治療法として有望であることがわかる」としている。
カナダ軍保健業務班による2009年の研究によると、ナビロンを用いた補助治療により、治療抵抗性の悪夢を見ていた47名のPTSD患者のコホートにおいて、悪夢がなくなり、悪夢の強さが軽減したという。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "The efficacy of nabilone, a synthetic cannabinoid, in the treatment of PTSD-associated nightmares: A preliminary randomized, double-blind, placebo-controlled cross-over design study" は、Psychoneuroendocrinology 誌に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Synthetic Cannabinoid Relieves PTSD-Associated Nightmares
▲調査:大麻は大手メーカーのPTSD治療薬より有効
▲CBD患者対象調査を紐解く
▲カンナビノイドの科学がPTSDの闇を解明する
翻訳とコメント :なみ
合成カンナビノイドということは、単体での作用を測っているものだと思われるので、天然の大麻抽出物だと、複数のカンナビノイドの互いの相乗効果やその他天然成分の作用を考えると、この研究以上の効果も期待できるということですね。
|