2015年2月5日(木)
「さまざまな民族から成る82,050人の男性のコホートにおいて、大麻の使用により膀胱がんのリスクが減少することが判明した」
カリフォルニア州ロサンゼルス: 『泌尿器科』(Urology)誌2月版が公表した疫学的発見によると、大麻の使用により、男性における膀胱がんの発生が抑制されるという。
カイザー・パーマネンテ ロサンゼルス医療センター神経科(Kaiser Permanente Los Angeles Medical Center, Department of Neurology)の研究者らは、11年間にわたり、45歳から69歳までの男性8万人を超えるコホートにおいて、膀胱がんのリスクに関する大麻の使用とタバコの喫煙の関連性を評価。
大麻の使用により、膀胱がんのリスクは減少するが、タバコの喫煙は、リスクを増加させると断定した。
報告によると、「年齢や人種、民族について調整した上で、タバコのみを喫煙すると、膀胱がんのリスクが増加し(ハザード回帰1.52)、大麻のみを使用すると、膀胱がんの発生が45%減少する(同0.55)」という。
タバコと大麻の両方を喫煙すると回答した被験者は、タバコのみの喫煙者に比べて、リスクが低かった(同1.28)。
これは、大麻の使用により膀胱がんのリスクが減少することを示した初めての研究となった。
結論によると、「さまざまな民族からなる82,050の男性のコホートにおいて、大麻の使用により膀胱がんのリスクが減少することが判明した。(中略)タバコのみを喫煙している男性は、タバコも大麻も使用しない男性に比べて、膀胱がんになる可能性が1.5倍高かった。(中略)しかし、タバコと大麻の両方を使用している男性は、膀胱がんのリスクが低かった。(中略)これが因果関係を表すならば、膀胱がんの予防・治療に新しい可能性をもたらすことが考えられる」。
ブラウン大学の研究者らは2009年、長期的な中量程度の大麻の使用により、1,000人の被験者らなどの多角的コホートにおいて、頭頸部がんのリスクが減少することを報告した。さらに、大麻の使用により、「アルコールとタバコの相互作用が修正され、結果的に、中程度の喫煙者や軽度のアルコール ユーザにおいてHNSCC(頭頸部の扁平上皮がん)リスクが減少し、重度の喫煙者やアルコール ユーザにおいてもリスクが減少する」としている。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Association between cannabis use and the risk of bladder cancer: Results from the California Men's Health Survey" は、Urology 誌に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: History Of Cannabis Use Associated With Reduced Bladder Cancer Risk
翻訳とコメント:なみ
これまでの多くの研究結果同様、大麻ががんに効果的であることを示すものですね。
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