臨床試験:ベポライザーによる大麻の吸入は神経障害の治療に効果的

投稿日時 2016-07-07 | カテゴリ: NORML News

2016年6月30日(木)

カリフォルニア州サクラメント:『疼痛ジャーナル』(The Journal of Pain)誌オンライン版において、印刷版に先立って公表されたプラセボ対照臨床試験データによると、ベポライザーによる大麻の吸入により、脊髄の損傷を持つ患者において、神経障害痛が軽減するという。


カリフォルニア大学サンディエゴ校、デイビス校、およびサクラメント退役軍人医療センターの研究者らは、従来の鎮痛剤に反応しなかった42名の神経障害痛患者のコホートにおける、ベポライザーによる大麻吸入の効果について評価した。被験者らは、THCを6.7%、2.9%、0%含有する大麻(0%のものはプラセボ)を1度に4回吸入し、3時間後に同じ手順を繰り返した。

報告によると、低水準および中水準のTHCを含む大麻をベポライザーで使用すると、研究対象者において「著しい鎮痛反応」が見られた。

結論によると、「この研究は、大麻が、神経系の損傷や疾患によってもたらされる疼痛症状に有望な治療法であるとした過去の調査を補うものである」。

神経障害(神経関連)痛は、糖尿病やガン、多発性硬化症などの多くの疾患に関連しており、オピオイドや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)など、従来の鎮痛薬では十分に治療されない。『英国臨床薬理学ジャーナル』(British Journal of Clinical Pharmacology)で公表された文献レビューでは、カンナビノイドは、神経障害の治療において安全で効果的であると結論付けられた。

 

詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "An exploratory human laboratory experiment evaluating vaporized cannabis in the treatment of neuropathic pain from spinal cord injury and disease" は、The Journal of Pain に掲載されています。

 

Source: NORML NEWS
Clinical Trial: Vaporized Cannabis Efficacious In Treating Neuropathy
Thursday, 30 June 2016

翻訳:なみ

 




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