研究:大麻常習者の血中THC濃度は高いまま持続

投稿日時 2016-07-09 | カテゴリ: NORML News

2015年3月19日(木)

オーストラリア ビクトリア:『犯罪科学インターナショナル』(Forensic Science International)誌が最近公表した臨床データによると、大麻常習者の血中には、THCが5ng/ml以上の濃度で数日間残留する可能性があるという。


オーストラリアの研究者らは、7日間にわたり大麻を使用しないように監視された21名の被験者について、毎日の血中THC濃度を評価した。被験者は、評価研究までの数ヶ月間、大麻を「重度に」使用していたと回答していた。

7日間のプログラムを完遂した11名の被験者のうち7名が、試験最終日の検査で血中THC濃度2ng/ml以上で陽性となった。21名の被験者のうち9名が、最後に大麻を使用したと申告した日時の24時間後、THCの血中濃度が5ng/ml以上で陽性となり、研究開始129時間後でもこの閾値以上で陽性になったのは1名であった。

その他の数名の被験者は、大麻を使用しなかった数日間の後、血中THC濃度が急上昇したが、その後は急低下した。

報告によると、「多くの被験者について、血中THC濃度は予想通りであったが、数名は、1日以上濃度が高い状態が長引き、中には数日間、高い状態のまま持続する被験者もいた。また、一旦低下して、その後大麻を使用しない期間の3、4日目に一時的に上昇するという『ふたこぶ』型に推移する被験者もいた」。

また結論によると、「今回の結果により、THCのトキシコキネティクスは、以前考えられていたように単純ではないことがわかる。(中略)これにより、毒物学的な結果の解釈が、THCが明確に定義された排泄動態のパターンに従っていると仮定されたこれまでより困難になり、さらに、重度の大麻ユーザにおけるTHCの代謝を数学的にモデル化するための信頼できるアルゴリズムは、定義が難しいことがわかる。

今回の結果により、血中にTHCが存在することで、最近の大麻の使用や行動障害を正確かつ安定的に予測できるという考えの正当性が疑われる。特に、大麻に対する「交通安全法」を強要することが疑問視される。現在、米国の20数州で課されている当該法では、運転手の血中に残留レベルの(もしくは微量でも)THCが存在すれば、行動障害がある犯罪として定義されている。

詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Residual cannabis levels in blood, urine and oral fluid following heavy cannabis use" は、Forensic Science Journal 誌に掲載されています。また、追加の情報は、以下NORMLのウェブサイトをご参照ください。http://norml.org/library/driving-and-marijuana

Source: NORML NEWS
Study: Elevated THC/Blood Levels Persist In Habitual Consumers
Thursday, 19 March 2015

翻訳:なみ




コメント
THCの排泄や代謝の程度は個人差があるということで、さらにTHCと行動障害の関係は複雑です。THCと行動障害については、以下にも触れられていましたね。WEED 日本語字幕付き





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