2015年3月26日(木)
フランス マルセイユ:『臨床感染病』(Clinical Infectious Diseases)誌オンライン版において印刷版に先立って公表された経時的分析によると、大麻使用歴は、HIV・C型肝炎(HCV)に重感染した患者のインシュリン抵抗性(IR)のリスク低下に関連しているという。IRは、2型糖尿病の主な原因である。
フランスの研究者らは60ヶ月以上の期間にわたり、HIV・HCV重感染患者らからなる同国全土のコホートにおける大麻の使用とIRの関連性を評価。大麻の使用歴がある患者らは(その使用頻度に関わらず)、使用歴がない被験者に比べて、約3倍程度IRが低くなることを報告した。
結論によると、「大麻の使用により、HIV・HCV重感染患者のIRのリスクが低下する。(中略)IRや糖尿病を懸念する患者らに対する大麻ベースの薬物療法の効果は、臨床での研究や実践による評価が必要である」。
ハーバード大学医学部とボストンのベス・イスラエル・ディーコネス医療センター(Beth Israel Deaconess Medical Center)の研究者らは2013年、4,600名の被験者のサンプルにおいて大麻の使用とIRレベルの低下には相関関係があるという、同様の報告をしている。
また、2012年に『英国医療ジャーナル』(British Medical Journal)誌が公表した観察的試験データによると、大麻の使用歴がある成人は、使用歴がない人に比べて、2型糖尿病の罹患率が低いことがわかっている。なお、これは被験者の民族性や肉体活動レベルなどの社会的変数を調整した後の結果である。
詳しい情報は、NORML副事務局長ポール・アルメンターノ(paul@norml.org)にお問い合わせください。この研究の全文 "Cannabis use and reduced risk of insulin-resistance in HIV-HCV infected patients: a longitudinal analysis" は、Clinical Infectious Diseases 誌に掲載されています。
Source: NORML NEWS
Study: Cannabis Use Linked With Lower Diabetes Risk In HIV/HCV Patients
Thursday, 26 March 2015
翻訳:なみ
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