控訴審で請求した書証と証人

投稿日時 2016-08-18 | カテゴリ: 白坂裁判

(訂正)控訴審で請求した内容は正確には「事実取調べ請求書-細江智洋弁護士[2016-08-12]」の通りです。


明日、私の裁判の控訴審、第1回公判が東京高裁で行われます。14時から。こんなことで目立ちたいわけでも売名したいわけでもなく、むしろホントはさっさとやめたいので、傍聴を呼びかけるつもりもありません。

この裁判では昭和60年の最高裁判例を見直すよう求めているので、淡々と最高裁までやるつもりですが、率直なところ、東京高裁のヒラメ裁判官たちにはまったく何も期待していません。私がこれまで何度も関わってきた大麻裁判で証明してきたことは、結果として、日本の裁判はデタラメで、「司法の独立」とか「三権分立」など絵空事でしかないという現実です。


控訴審に際しては以下の書証を提出しました。一審の本間裁判官が判決で、大麻とタバコやアルコールはそれぞれ特性が違うから比較できないとかトボけたことを言っていたので、それに反駁する資料などです。

1.How Legalized Marijuana Is Sweeping the U.S.in One Map
http://fortune.com/2016/06/29/legal-marijuana-states-map/?iid=leftrail

アメリカの著名な経済誌フォーチュンの今年6月29日付の記事です。アメリカ各州では次々と大麻が合法化されており、大きな市場を形勢するに至っている社会的現実が書かれています。

2.アメリカのマリファナ合法化の波.docx
上記記事の翻訳。翻訳者は「大麻草と文明」のジェイ・エリック・イングリング氏です。

3.Comparative risk assessment of alcohol, tobacco, cannabis and other illicit drugs using the margin of exposure approach
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4311234/

アメリカ国立医学図書館サイトで公開されている、アルコール、タバコ、大麻、その他の違法薬物に関する相対リスク評価論文です。

一審判決では大麻がアルコールやタバコと薬理的特性が違うから比較できないとしていましたが、世界的な現実は、精神薬理作用のあるさまざまな薬物の危険性を数値化し、政策に反映させています。アメリカでは、規制薬物の分類は、そのような危険性や有害性の比較によって、スケジュール1から3までに分類されています。大麻は医薬品としての価値が認められないとするスケジュール1に分類されています。

4.薬物相対比較.docx
上記の日本語訳。

5.APG に基づく植物の新しい分類体系
http://www.fgtb.jp/publish/FGTB_ISSN_2187-350X/Vol.3/FGTB_Vol.3_No.1/FGTB_V3N1_commentary2.pdf

日本の公的大麻情報サイト「ダメ。ゼッタイ。」では大麻はクワ科と分類されていますが、大麻はアサ科に分類されています。

6.Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse
http://www.ukcia.org/research/developmentofrationalscale/DevelopmentOfARationalScale.pdf

2006年7月にイギリス下院科学技術委員会がドラッグ分類を改めるように提案した報告書の中心的土台となった研究で、明確に大麻はアルコールやタバコよりも害が少ないと指摘して注目を集めました。薬物の危険度がグラフ化されています。この論文はランセット2007年3月号に掲載されたもので、データや多くの指摘や考察が追加されて、学術論文としての体裁を整えて発表されました。この論文の筆頭執筆者であるデビッド・ナット教授は、2008年5月からイギリス政府のドラッグ乱用問題諮問委員会 (ACMD) の委員長を務めています。政府諮問の研究結果であるこの論文の報告を受け、イギリスは大麻の分類を見直しました。

7.潜在的に不正使用されるドラッグの害の合理的スケール開発.docx
上の翻訳

8.がん情報サイト
http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000688139

一審時点では日本語訳が出ていなかったが、大麻が癌に治療効果があること、摂取方法までが、権威ある米国国立がん研究所が発表した情報の翻訳として日本語で紹介されている。

9.被告人陳述書.docx

・証人請求
1.富澤専務理事
日本の公的大麻情報である厚労省の外郭団体、麻薬防止センターの「ダメ。ゼッタイ。ホームページ」には大麻は「クワ科」であると国民に周知教育されているが、学術的には提出文献の通り、アサ科とされている。麻薬防止センターの富澤専務理事は被告人の問いかけに対し、2008年の時点で、同ホームページの記述を見直したので年内に公開すると述べたが、国民に周知されている大麻情報の信頼性は担保されているのか、富澤を法廷に呼び、大麻の科学的事実について確認することを求める。

2.厚労省担当者
先の参院選で落選した荒井広幸氏は参院予算委員会で厚労大臣に対し、医療大麻に関する世界的な現実について問い、厚労大臣は調査中と答えた。その後、その調査はどうなっているのか、大麻取締法を所管する厚労省の担当者に説明を求める。

私の陳述書は別途全文を掲載します。





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