モーリー・ロバートソンの挑発的ニッポン革命計画プレイボーイNo.44

投稿日時 2016-10-27 | カテゴリ: 今週のマスコミよかった大賞

サル・パラダイス

【今週のマスコミよかった大賞】
プレイボーイNo.44 プレイボーイ No.44
モーリー・ロバートソンの挑発的ニッポン革命計画
もはや世界的潮流へ。麻薬の非犯罪化にはどんなメリットがある?

現在、フィリピンとタイでは麻薬に対して両極端な政策が進んでいます。片方のフィリピンのドゥテルテ大統領は、麻薬には厳罰で臨むべしとして、密売人を見つけ次第、射殺というようなことを奨励しております。これは、とんでもないことと僕は捉えますが、フィリピンでは結構人気がある印象です。


なんか、問題が麻薬であることで、日本も戦後政策での洗脳による麻薬に対するアレルギーが強いため、「あら、いいじゃない、密売人もいなくなって、クリーンになって。」などと賛同する人がでてきそうですが。 これは取り締まる側の暴力行為の逸脱ということで、西部劇のような荒くれ者の世界への逆行というか、暴走族は悪いし迷惑だから見つけたらぶっ殺せというような感じになるわけですよ。

片や、もう一方の極端を考えてみましょう。麻薬を合法にしてしまおうという政策です。現在、タイが行おうとしている政策で、ポルトガルがすでに行っていて、薬物使用率、死亡率などが減って、成功しているとのこと。 なぜそうなるかというと、つまり麻薬の非犯罪化のメリットですが、まずはヤクザ等の支配のもとにあった麻薬が政府の管理下に置かれることがあります。

禁酒法時代のアメリカを振り返ってみると、その時代のアメリカは、アルコールが法律で禁止されていたため、酒がアンダーグランドな支配下に置かれ、ギャングが大いに栄えることになったのです。 現代では、酒は合法であり、アルコール中毒や飲酒運転、酒による暴力事件等いろいろの問題はありますが、一様には政府にコントロールされ、そこから庶民もルールのもとで楽しむことができるようになっています。

同じようにそれを麻薬でも行おうというわけです。無理なことではないです。 先のポルトガルで成功していますし、合法化まではいかなくとも非犯罪化は欧米諸国、南米、オセアニア等で急速に広まっています。

かつて1990年代、アメリカは麻薬根絶のため、大量のお金と人を投入し、無くなるどころか、増大してしまったのです。人はどこかに、気分を変えたい、酔いたいというような欲求があって、それがある限り、麻薬の根絶を目指すような禁止政策では、アンダーグラウンドな組織にお金が流れて拡大するばかりで、一般庶民は使用した者が犯罪者になり、中毒者等は適正な治療を受けられず、さらなる犯罪へと進むのです

現行の日本の麻薬に対する禁止政策で言えば、問題の本質に対する説明を全くはぶき、結果のみ、つまり逮捕するということだけで取り締まりを行っていることは問題としていいです。 何が悪いのか、なぜいけないのか、どういけないのか、そういった説明を抜きにして逮捕を続けることは、世界で麻薬の非犯罪化が進んでいる中で、大なり小なりドゥテルテ大統領のやってることと変わりはありません。

麻薬といっても、覚せい剤と大麻では全く違うわけで、それを使用することで社会あるいは他人に危害が及ぶようなものは、厳格に取り締まり、そうではないが使用者自身に危害が及ぶものは、一定のルールを決めて使用できるようにすればいいわけです。 不可能なことではありません。完璧ではないかもしれませんが、お酒ではできています。

モーリーが言うように、麻薬に関して世界の潮流はそうなってきているのです。 麻薬の根絶は無理なばかりでなく、ひとくくりに厳格に取り締まるために、大麻というおそらく国民に有用な物をも排除してしまっています。 大麻は使用して暴力事件に結びついた例もなければ、致死量もなく、中毒性もないにもかかわらず、麻薬の位置づけとなり、ガン治療の可能性もでてきているのに、日本では医療的に研究すらできないでいます。

まずは、現在の麻薬政策を見直すことを決めましょう。

次に、コカイン、ヘロイン、大麻、LSD、危険ドラッグ等。それらがどういうもので、それぞれどういった危険があるかをしっかりまとめ、国民に正確に示しましょう。 その上で、取締の法律を作り直しましょう。参考になるものは世界中にあります。今なら、誰でもインターネットで検索できます。ほんの少し労力をかければできることです。 安全なドラッグを解放することで、危険なドラッグ使用を減少させることもできるのです。 それは、アンダーグランドな組織の弱体化にもつながります。 安全なドラッグを政府の管理下に置いて、税収を得るようにすれば、それを使って危険な麻薬の排除や治療にも使うことができます。

それは、もはや突飛な政策ではありません。世界の潮流なのです。





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