大麻の少量所持で彼氏が逮捕されたTさんは、執行猶予付きの判決が確実であることを見越し、私選の弁護人は付けず、ご家族を説得し、彼の勤め先の社長とも掛け合い、保釈請求も自分で手続きし、彼を留置場から奪い返しました。
以下、Tさんのレポートです。
■ 保釈請求の流れ
裁判所に保釈を請求できるのは、取り調べが終わって起訴されてからです。
(起訴される前にも手続きはできるのかもしれません)
前もって書類を準備しておくと早く対応できます。
起訴されたかどうかは、拘留されている方が前もって担当さんを通して刑事さんにお願いしておくと起訴後、連絡したい人に電話をしてくれます。
1.裁判所で保釈請求の書類を入手する
(東京地方裁判所○○支部では、1階の刑事14課)
保釈請求書
身柄引受人の用紙2枚
2.請求書記入
▽ 請求者の決定
本人が請求するより、家族が請求する方が認められやすいそうです。本人の請求が通らないという意味ではありません。
▽ 身柄引受人の決定
請求者、雇用主、同居人など。昼と夜と、監督可能な状況にするとより有効.
保釈後の住所は必ずしも請求者と同じでなくてかまわないが、同居人がいる場合は同居人も身柄引受人となる.
身柄引受人の用紙は裁判所でもらったものをコピーして使用可.
▽ 請求理由
雇用主からの職場復帰要請、健康上の理由、召喚された際は必ず出頭させる為、証拠隠滅、逃亡のおそれがない為、などの理由を記入。
▽ 保釈金希望金額記入
100万以下はないそうです。
保釈金については、下記のような団体も相談に乗ってくれます。
・日本保釈支援協会
保釈保証金に困っている方々の支援を目的に集まった有志の団体。
■ 実例 2005年某月某日
14:00 裁判所へ保釈請求の書類を提出。
(この際、裁判官との面接を希望する旨を伝える。)
提出書類
・保釈請求書 必須
・身柄引受人の用紙 必須
・家族が請求者の場合は戸籍謄本 必須
・上申書、嘆願書
14:30 裁判官との面接
許可の場合、裁判所が謄本作成.
(保留の場合は後日面接、もしくは再度請求)
15:00 謄本捺印後、裁判所内出納課で保釈金入金.
15:15 再び刑事課で、書類を受け取り手続き完了.
15:45 約30分で保釈予定時間がわかるので検察に電話をして確認。
(裁判所の刑事課で連絡先を確認)
17:00 拘留されている警察署、拘置所へ
(特に、迎えに行かなければならないことはありません。)
18:30 保釈
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■ 親しい人が逮捕されてしまったら
- 接見禁止とならなければ、面会できますが取り調べで留置所にいない場合があるので前日の夜、もしくは当日の朝に留置課に電話で確認してから面会に行った方がいいです。
- 逮捕された人が当番弁護士と話をしていれば、担当された弁護士に話を聞くとよいでしょう。
- 東京の場合、当番弁護士センターに電話をして、拘留されている留置所名と逮捕された者の名前、生年月日をいうと、当番弁護士が接見したがどうかが分かります。
- 当番弁護士が接見していれば受付番号を教えてくれるので、今度は日弁連に電話をして、受付番号を申し出ると担当した当番弁護士を紹介、もしくは、弁護士から連絡がくるように、対応してくれます。そこで、事件内容や本人の希望など当番弁護士のわかる範囲で教えてくれます。
- 各都道府県の弁護士会も同じような対応をしてくれるそうです。ただし、当番弁護士にもよると思うのでこの限りではありません。また、相談料が発生するかどうかも話をする前に確認した方がいいかと思われます。
■ 面会にあたって
面会だけの場合は、特になにも必要ないですが差し入れをするときは、三文判でいいので印鑑を持って行った方が無難です。
留置所内では必要最低限のものを借りたり、販売していますが、下着、靴下などの着替え部屋着のようなものを差し入れするといいと思います。ただし、長い靴下やスウェットパンツ、パーカーの紐は禁止なので紐を抜くか、紐のない衣類が適当です。
所持金が少ない場合はお弁当を買ったり、便せんや切手を買うために現金を差し入れておくといいと思います。
その他、本や雑誌などがあるとヒマがつぶせるかもしれません。しおりと、カバーは差し入れ出来ません。
裁判に向けての資料など集めて差し入れておくと、今後の心構えをしやすくなるかと思います。
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