予算を付けて見直されることになったダメゼッタイ薬物情報を、どのように見直すか。
糸井専務理事の説明では、外部からも「先生」を招いて委員会を構成し、そこで検討するとのこと。
その委員会のあり方について、要望を出そうと思っています。
例えば、モルヒネは癌の苦痛をやわらげる目的で使われますが、ダメセンのサイトには薬物データではなく、「麻薬の適正使用推進のための講習会」というページに、次のように書かれています。
「がん患者の痛みを緩和するためには、モルヒネ等医療用麻薬の適正な使用が大きな役割をもつことが、世界保健機関(WHO)のレポート等で指摘されています。しかしながら、国連の統計によりますと、わが国におけるモルヒネ等オピオイドの一日一人当たりの使用量は、欧米諸国と比べ約十分の一程度であり、がん疼痛緩和推進のために、モルヒネ等医療用麻薬の適正な使用の普及が望まれています。」
http://www.dapc.or.jp/info/gantotu.htm
ダメセンが訳して売っていたテキサス州の反ドラッグ団体の薬物標本の説明書、「薬物乱用防止指導者読本」には、モルヒネについて「麻薬の詳細」(p48)として乱用薬物としての危険性も書かれているのに、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページにはモルヒネについてのデータは見当たりません。
モルヒネをもっと使おうという政策に沿って情報を操作しているのでしょうか?
タバコとアルコールの強い毒性についても、「読本」には書かれているのに、ダメホームページには見当たりません。
このような、政治的な記述であると言われても仕方がないような内容がないよう、各薬物について公平で公正な検討がなされるべきでしょう。
モルヒネについては、医療現場での有効性と、乱用した場合の危険性について、公平に記述すれば良いのではないでしょうか。
タバコとアルコールがいくら税収になるからといって、原本にも「読本」にも書かれている情報をこのようにあからさまに操作するのはいかがなものでしょうか。これも検討する必要があるだろうと思います。
大麻に関しては、医療大麻の有効性、海外での現実、産業や環境からの視点、法律的な問題など、各分野における専門的知識を有する人に委員会を構成して頂き、社会学的な視点からも点検したうえで、国民に対する誤った印象操作とならないよう、偏った情報操作とならないよう、国民にとって本当に役に立つ情報を構築することが求められているのだと思います。
(そこから、本来、大麻取締法はどうあるべきかという視座も得られるのではないかと期待しています。)
モルヒネの例に明らかな通り、「ダメ。ゼッタイ。」だけではダメなのです。
キケンなドラッグとして「ダメ。ゼッタイ。」と言うのであれば、同時に、そうではない側面の補足がなければ、極めて偏った情報で国民の認識を操作することになるのです。
公正な委員会をつくり、討議は公開を原則にし、透明性の確保された委員会運営を、ダメセンには行って頂きたいものです。税金でやってる仕事なのですから。
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