産経新聞のニュースサイトを「大麻」で検索すると、今も1番は「大麻の種を簡単に買えるのは問題だから規制しよう」という提灯記事だが、過去記事リストに、デンバー市の住民投票で大麻非優先化条例案が通った話を載せている。
この報はカナビス・スタディハウスにNORMLの記事が翻訳されていて、産経より短い記事なのに詳しく知ることができる。出典へのリンクもとても参考になる。
デンバー市、住民投票でカナビス非優先化条例案が通過
2007年11月8日 - アメリカ・コロラド州デンバー発
嗜好、医療、産業を含めて、アメリカで大麻政策の見直しを求める動きはデンバー市に限ったことではないようだ。
アイダホ州ハイリー市で実施された住民投票でも、デンバーと同様の非優先化条例が 認められている。その他、ハイリー市では、医療カナビスの合法使用を認める条例案と産業用ヘンプの栽培を認める条例案の 2つの発議 も承認されている。これら3つの条例の詳細については、住民の監査を受けた委員会で決めることになっている。
産経の記事は面白い。
米国で大麻“合法化”の波紋 デンバーでは住民投票で可決
このニュースを紹介してくれるのは嬉しい。でも、合法化の波紋?何が波紋しているのだろう。冒頭部分。
西海岸を中心とした米国都市部で、少量のマリフアナ所持を実質合法化する動きがじわじわ広がっている。
「じわじわ」ってなんだよ。何か汚染が広がるような表現に聞こえるのだが。
むろん、大麻の販売や栽培は、今回の条例が施行されても違法のまま。
「むろん」かよ。
「大麻は無害とは言わないが、暴力や事故に直結するアルコールよりよほど安全」というのが、トバートさんの主張だが、これまで少数派、異端としてとらえられることが普通だった考えが半数を超える支持を集めたことに、「時代が変わりつつある証拠だ」と、驚きを隠さない。
驚きを隠さない?ホント?この条例案が住民投票で過半数を得たのは2005年に続いて2回目。トバートさんは別に今さら「驚きを隠さない」というより、驚いてないだろ?写真のトバートさん、微笑んでるし。
この記事を日本に伝えようと思った松尾理也記者の公平さと、しかしそれを産経で伝えなければならないが故の、記者の苦渋の表現だろうか。
むろん、大麻合法化の主張は現在でも一般化しているとはいえない。
根拠は?説明抜きで、また「むろん」。「どんだけ~」だよ。
トバートさんは、「同種の条例はすべてリベラルな都市部で成立していることを考えれば、リベラル陣営の復権、伸長と共通する背景があるのは明らか」とした上で、さらに「保守派の中にも、個人の自由を最大限に尊重すべきだとの立場から賛同にまわる人も増えつつある」と、支持の広がりを指摘している。
なるほど。「大麻”合法化”の波紋」って、保守層にも支持が広がっていることを「波紋」と表現したわけですね。
どうしても大麻を社会問題にしたいらしい産経にしては、苦渋を滲ませながらもまあ何とか公平さを保ってまあ書けていると思います。よく書けました。さらに努力して頑張りましょう。○
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