騒ぎを作る者たち

投稿日時 2008-07-12 | カテゴリ: 白坂の雑記帳

国土交通省の職員が官舎で大麻を栽培し、近畿厚生局麻薬取締部に逮捕された事件は、今月9日に起きたことで、マスコミ各社も当日に報道した。まだあまり時間も経っていないから、今後の追跡報道がどの程度の騒ぎになるか分からない。が、昨秋、関東学院大学ラグビー部の学生が寮で大麻を栽培して捕まった事件ほど、マスコミは騒いでいないように見える。
ラグビー部の学生の件では、まるで袋叩きにするかのような報道で、逮捕された学生が警察から検察に送られる姿を、殺人犯でも映すかのようにテレビが垂れ流していた。記者会見を開いて謝罪した監督も、結局辞任に追い込まれた。
産経抄は「いかにも幼稚で、薄気味悪い感じさえしてくる」と書いた。どっちが。と私は思った。
国土交通省の職員が大麻を栽培したのは官舎だった。今後、上司が監督責任を問われ、何らかの処分を受けることになるのだろうか。もちろん、個人的に利用する大麻栽培は制度化・合法化して社会的に管理するのが良いと主張している者として、上司の処分を求めたり、責任を問うつもりなどない。ラグビー部の監督も辞める必要などなかったと思う。ただ、今回の件は、あまり大騒ぎにはならないようだな、という印象を持ったのと同時に、ラグビー部の事件の際の、マスコミ挙げてのバカ騒ぎは何だったのだろうと、改めて対比して考えた。
それまで規制の緩かった、輸入モノの大麻の種の取り締まりを、今後は厳しく処罰するゾという、取締当局の大々的なプロパガンダに、大学ラグビーの名門という舞台装置がまんまと使われてしまった、ポピュリズムに根を張るマスコミも、当局発表を垂れ流して虚しく大騒ぎした。取締当局にとっては、願ってもないストーリーを展開することができた。そういうことだったのだと、改めて思う。その後、大麻の種を売っていた店も次々と摘発され、流れが作られた。種を買って栽培していた者が捕まり、種を買った店にガサが入り、栽培すると知っていて売ったとして店の関係者が捕まったり、店の顧客リストから捜査が及んだ例もあった。今回の国交省職員の件も、種はネットで買ったと話しているそうだから、先に店が挙げられていたのかもしれない。そういう意味では、同じ流れで起きている事件かとも思う。
ネットで種を売ってる人、買ってる人、お大事に。

で、ここを読んでる政策担当者さん、取り締まり屋さん、それで、何か解決する?






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