昨日、毎日新聞の子供向け月刊誌「月刊Newsがわかる」の記者と話していて感じたことを書いておきたい。
記事の修正を求める私の言葉を、記者氏は真摯に聞いてくれたし、迅速に対応もしてくれた。そのことには率直に感謝したいと思う。個々の記者の良心に、大衆迎合とスポンサータブー、あるいはクロスオーナー制でどん詰まりになっているマスコミに、一縷の希望を見る思いもする。
私は、大麻の科学的な事実に基づいて記事を書いてほしいと要望した。一方では官僚の天下りを批判する記事を出しながら、他方ではその天下りが税金をたらふく使って無責任に垂れ流している情報を鵜呑みにする体質を改めて欲しい。海外の研究機関が次々と明らかにしている大麻の科学的な情報についても報道してほしい。そのようなことを伝えた。
記者氏は言った。「私たちは法律に依拠して報道している」と。
それならば、かつてのように、国家権力が言論や表現の自由を縛る法律を成立させた場合、それに依拠した報道をするということになる。治安維持法に毅然と対峙する根拠を失うことになる。ジャーナリズムが依って立つへきは、権力者の作った法律ではなく、事実であるべきではないのか。
マスコミという大きな組織のなかで、個々の記者ができることは限られているのだろう。社内的な力学に真っ向から立ち向かったところで、干されてしまうのが落ちなのかもしれない。だが、そのような、スポンサーや上司や長いモノには巻かれてしまう在り方は、そもそもジャーナリズムの否定ではないか。
ジャーナリストは、法律に依拠して仕事をするのではなく、事実に立ってものごとを報道してもらいたい。
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