慶応大学の学生が大麻で逮捕され、マスコミが騒いでいる。
TBSのニュース23でも、フジテレビのニュースでも、この事件と、イラン人の薬物密売グループの事件をひとまとめに扱っていた。下のリンクはフジのニュース。
FNNニュース:慶応大学の学生2人、大麻売買で逮捕 学生・主婦・社会人などに大麻汚染が広がる
先の法政大学の学生の件といい、昨年の関東学院大学の件といい、関西大学の件といい、大麻は学生たちの間で相当に流行しているのですね。ダメゼッタイ政策が全く効果を挙げていない証拠のようなものです。これでまたアホなマスコミが当分のあいだ騒ぎ続けるのでしょうか。そして、今は罰則規定のない大麻の使用でも逮捕できるようにしようという世論誘導が行われるのでしょうか。
9月4日の国家公安委員会の定例会議では、元裁判官で盗聴法の立案にも関わった田尾健二郎が、「大相撲の力士の簡易検査で、尿から大麻の陽性反応が出た旨の報道がなされているが、大麻取締法では自己使用が罰せられず、世間の大麻に対する感覚と法律が乖離しているという感じがしている。薬物の使用を規制していないのは大麻だけと思うが、このことが大麻取締法の趣旨、目的を曖昧にしているのではないか。使用罪がないために、捜査側としてもしっかり見通しを立ててタイミングよく捜査に着手しなければならず、所期の結果が出ない場合には、かえって警察の捜査が当否を問われかねない。そういう意味では、法律の整備も検討すべきではないか」と述べており、これに対して刑事局長が「戦後、いわゆるポツダム省令のころには使用が禁止されていた時期もあったようだが、現在は使用について禁止規定がない。今回のような事態を受け、大麻の使用を禁止しなくてよいのかという議論は出てき得ると思う」と応じている。
国家公安委員会定例会議/平成20年9月4日(木)
報道によれば、覚せい剤などを密売していたイラン人は、1日平均70人、なんと延べ2万人の主婦や会社員に2億円を売り上げていたそうだ。このような組織犯罪と、学生がちょっと大麻を持っていただけの話をごちゃまぜにして、「大麻汚染」というキーワードで括ってしまう無茶苦茶さ。マスコミに広がる報道汚染。その先にあるのは大麻に使用罪を適用しようという動きではないだろうか。
報道によれば、逮捕されたイラン人は、「こんなに薬物を買う人がいて日本は大丈夫かと心配になった」と供述しているらしい。
やれやれ、ニッポン。
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