司法行政による人権侵害

投稿日時 2007-01-26 | カテゴリ: 大山さん(大麻所持2gで実刑)

大麻2gの所持で実刑判決を受けてしまった大山恵子さんの夫の処遇について、昨年の暮れにメールをもらった。

その前のメールでは、11月10日の控訴審判決で8か月の実刑判決を受けたものの、その場で拘束はされず、大山さんが選任した大麻問題に詳しい弁護士の話では、下獄まで2週間程度の時間があるとのことだったそうだ。ところが、2週間が過ぎても刑務所送りにならず、さらに待機になったという。その分、大山さんの夫が社会復帰する時期も遅くなるし、家族の苦痛も長引く。それとも、司法行政のせいで収監が遅くなっているのだから、この間も刑期としてカウントされるのだろうか。
そうでないなら、実質的には判決より長期の刑と同じではないか。警察のデタラメによる冤罪で刑務所にぶち込まれていた人の話がニュースになったが、この国の警察や司法行政は腐っている。
以下、大山さんのメール。

* * *

Tue, 26 Dec 2006 14:43:59 +0000

大変ご無沙汰しています。大山恵子です。
主人の裁判が終わってから早2ヶ月が経ちました。この間に賃貸アパートの引き払い(もう家賃が払えませんので…)引越し、それに伴う転出転入手続きなどに追われておりました。引越しに伴い以前のアドレスが消滅してしまいましたので万が一ご連絡など頂いておりましたら大変申し訳ありませんでした。

先日東京高等裁判所執行部より主人の出頭の日時が決まった旨の手紙が届きました。
1月11日です。
裁判が終わってずいぶん日が伸びてしまいました。当初弁護士には裁判の2~3週間後だろうといわれていたのでそれに合わせて主人は仕事もすぐに辞めたのですが、その頃になっても通知が来ず、先生に電話したら「自分で確認しろ」とのことでした。弁護士の先生は裁判が終わってしまったら冷たいものなのですね…。みんなそうなのでしょうか。

そして執行部に確認したところ「裁判から手続き開始まで2~3週間、通知が行くのはさらに2週間後」とのこと。それで12月18日くらいでしょうと言われ、それに合わせて主人は日雇いの仕事に出たりしつつ生活していたのですがまた通知が来ず、再度確認すると「年末なので手続きに時間がかかり、年明けでしょう」と。

二転三転する説明に翻弄されています。最初から年明けだとわかっていたら主人が慌てて仕事を辞める必要も無く、その2ヶ月間きちんと働ければ多少なりともお金に余裕が出来たのに…。と憤りも感じています。きっと裁判後すぐ収監されてしまうケースもあるのでしょうが。執行する人たちには私達の生活のことなどは関係ないのでしょうし…。

白坂様には本当に励まされ感謝の気持で一杯ですので、THCの活動のため少しでも募金をさせていただきたいと思っているのですが、収監がズルズル伸びると同時に保釈金の返還も先延ばしになり、消費者金融への利息の返済などで全く金銭的に余裕が無く、ご協力できず申し訳ない気持で一杯です。
また○○先生には保釈金返還後50万円の弁護費用を請求されています。
弁護費用に関しては会社の人たちと先生とで話し合って決めたようなので私は詳細がわからないのですが、主人と栽培でつかまった同僚(栽培は不起訴で結局初犯所持のみ→執行猶予)合計で着手70万、裁判後に同僚30万(?定かではありません)主人50万のようです。

今後私と娘は自分の実家に帰り生活をしていくつもりです。
ただ、実家には主人の事件は秘密にしていますので、この8ヶ月は「単身赴任」という形をとるつもりです。実家でもウソがばれないようにと神経を使い極力明るく振舞い、事情を知っている主人の親のところへ行くと「あなたが選んだ弁護士が悪かった」とか「あなたのやり方ではウソがばれそう」とか「万が一あなたの親にウソがばれても私は何も知らなかった・あなた達夫婦間で勝手にやったことにして」とか、心 配な気持から注意してくれる言葉や悪気があって言っているのではない言葉なのかもしれませんがストレスからか一つ一つの言葉が胸に刺さり、辛い思いもしています。

なんだか愚痴になってしまい申し訳ありません。いつもいつも相談する相手がいなくて白坂様に甘えて愚痴のメールになってしまいます…すみません。
こうなったからにはもう踏ん張ってやっていくしかないというのはよく分かってるつもりなのですが。
申し訳ありませんでした。
色々と本当にありがとうございました!ご報告までにメールさせていただきました。
では、失礼いたします。

大山恵子

* * *

大麻2グラムの所持で実刑。警察やマトリは他に解決しなければならない未解決の凶悪な犯罪を多数抱えているのではないのか。
逮捕する必要などない大麻2グラムの所持で実刑を科し、何の問題もなく暮らしていた家族の生活をぶち壊し、その上、収監手続きもこのザマだ。これが何か社会にとって益のあることだろうか。司法行政による人権侵害であるとしか私には思えない。

その後、大山さんの夫が収監されたのかどうか、まだ確認していない。






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