談話室で教えてもらったのだが、1996年に出版された村上春樹氏のエッセイ「うずまき猫のみつけかた」に、次のような記述があるそうだ。
でもアメリカに住んでいると、けっこうマリファナを吸う機会はある。とくに団塊の世代の大学の先生に会うと、「おい、ハルキ、いいのがあるけど、一服やらんか?」ということになって、もちろんあえて断る理由もないから「やろう」ということになって、彼の部屋に行って、古いディランなんかをほのぼのとなごんで聴きながら「いいじゃん懐かしいじゃん」ということになる。例の映画『アニマル・ハウス』でドナルド・サザランドが演じたヒップな英文科の先生の雰囲気そのままだ。
ボクはずいぶん前に健康のために煙草をやめた人間だけど、経験的に言って、マリファナというのは煙草なんかより遥かに害が少ない。煙草と違って中毒性もない。だからマリファナをちょっと吸ったくらいで、まるで犯罪者みたいに袋叩きにあうなんていう日本の社会的風潮は、まったく筋が通らないのではないか。アメリカでは個人的に楽しむ程度の大麻吸引はだいたたい大目に見られることが多いし、州によっていくらか事情は異なるが、所持しているのが警官に見つかっても、問われる罪は罰金程度のものであることが多い。それくらいの法律運用が妥当なところだろうと思う。
でも断っておくけれど、僕は日本では絶対にマリファナは吸わないです。それほどのリスクを犯す価値のあるものでもないから。
現在のヒステリックで異常なまでの大麻バッシングを村上春樹さんはどう思っているのだろう。忌野清志郎さんとか、井上陽水さんは、どう思っているのだろう。
何とか言ってちょーだい。
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