9月18日に送付した「大麻取締法に関する政党アンケート」の件で、11月19日、社会民主党全国連合政策審議会からファックスでの回答を頂きました。
回答はワープロ文書で、送付状に「回答が遅くなり誠に申し訳ありませんでした。よろしくお願いいたします。」と書かれていました。
Q1.ハームリダクション政策について、どうお考えですか?
A.非寛容政策のままで良い
B.ハームリダクション政策を検討する必要がある
C.分からない
D.その他(自由にお書き下さい)
回答:B.ハームリダクション政策を検討する必要がある
※ただし、注射針の供給等の感染予防、代替薬物治療、カウンセリングの態勢等の対策の整備が前提。結果としての健康被害軽減が何よりも重要であり、取締の厳格化だけでは限界がある。
Q2.個人的に使う少量の大麻所持を懲役刑とすることについてどうお考えですか?
A.懲役刑のままでよい
B.他の先進国程度に見直す必要がある
C.分からない
D.その他(ご自由にお書き下さい)
回答:A.懲役刑のままでよい
Q3.医学的根拠も出典も不明な15年以上前の米国製薬物標本の説明書を、我が国の公的薬物情報として国民に周知している現状について、どう思われますか?
A.現状のままで良い
B.医学的事実に基づいた薬物情報に改める必要がある
C.分からない
D.その他(ご自由にお書き下さい)
回答:B.医学的事実に基づいた薬物情報に改める必要がある
Q4.大麻を医療目的で使用することについてどうお考えですか?
A.現状のまま禁止でよい
B.医療目的での大麻使用を認める必要がある
C.分からない
D.その他(ご自由にお書き下さい)
回答:B.医療目的での大麻使用を認める必要がある。
Q5.精神活性物質濃度の低い大麻を産業用途で活用することについてどうお考えですか?
A.産業としてであれ大麻栽培は厳しく規制すべきである
B.薬物として意味のない産業用途の大麻を厳しく規制する必要はない
C.分からない
D.その他(ご自由にお書き下さい)
回答:D.その他
THC含有量が低い大麻種の安全性について十分に検証した上、厳格な栽培体制の下で認めることを検討するべき
回答者:社会民主党政策審議会 事務局次長 野崎哲(内閣・法務担当)
以上、ご回答を頂きました。
ハームリダクションの観点から「取締の厳格化だけでは限界がある」とされた点、公的大麻情報を「医学的事実に基づいた薬物情報に改める必要がある」とされた点、「医療目的での大麻の使用を認める必要がある」とされた点、産業用大麻を「厳格な栽培体制の下で認めることを検討するべき」とされた点、かなり踏み込んだご回答を頂けたと思います。政党として、これらの観点から大麻問題に公式に言及されたのは初めてではないでしょうか。
個人利用の大麻を懲役刑のままでよいとされた点については、同党に大麻の医学的データや海外の実情についてお伝えし、政策の再検討をお願いしたいと思います。
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